2010 Fiscal Year Annual Research Report
地域環境ビジネスの創出に必要な社会システムの構築主体の形成に関する研究
Project/Area Number |
20380123
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
両角 和夫 東北大学, 大学院・農学研究科, 教授 (30312622)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石井 圭一 東北大学, 大学院・農学研究科, 准教授 (20356322)
茂野 隆一 筑波大学, 生命環境科学研究科, 教授 (60292512)
川村 保 宮城大学, 食産業学部, 教授 (20177736)
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Keywords | 地域環境ビジネス / 社会システム / 自然生態系の修復・維持 / バイオエタノール / バイオエタノール / 木炭発電 / 間伐 / 地域経済 |
Research Abstract |
本研究の目的は、第一は、地域環境ビジネスの創出のために必要な社会システムの構築・運営のあり方、およびそれを中心的に担う主体の形成に関する問題・課題の整理、第二は、地域環境ビジネスモデルの可能性の検討とこれが自然生態系の修復・維持に及ぼす影響の分析である。言ってみれば、自然環境の修復がビジネスとして行われるための社会的枠組みを作ることを目指すものである。今年度は最終年であることから、第一および第二の課題に関わって、岩手県奥州市において環境ビジネス(米のバイオエタノール化)に関する住民ニーズの把握と、同県陸前高田市において、新たな環境ビジネス(間伐材を利用した木炭発電)を行う場合に必要とされる予想される高いコストを社会的に負担する仕組み(ここで言う社会システムの基本的考え方)のイメージ作りと、そのシステムの地域の中心的担い手組織の形成、そしてこれらへの行政、農協等の関係諸機関の関わりにあり方について検討した。また、とくに第二の課題に関わって、森林における間伐の効果を自然生態系と社会・経済に関して分析した。前者に関しては、間伐の促進によって森林と河川の水循環が大幅に回復する可能性を明らかにすると共に、木炭発電や水車(間伐材を利用して製作)の活用が有効であることを示した。後者の社会・経済的な効果に関しては、地域内で電気エネルギーの自給が出来る可能性や、雇用や所得の増大等、地域経済に少なからぬ効果があることも明らかにされ、地域社会の持続的な発展に寄与することが示唆された。
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Research Products
(10 results)