2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20390058
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
富澤 一仁 Kumamoto University, 医学薬学研究部, 教授 (40274287)
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Keywords | 糖尿病 / インスリン / Cdk5 / リン酸化 / 細胞内情報伝達 / 蛋白質相互作用 |
Research Abstract |
CDKAL1は、遺伝子・ゲノム解析により発見された遺伝子であり、同遺伝子の翻訳蛋白質についての研究成果はこれまで全く報告がない。そこで本研究では、CDKAL1蛋白質の機能を明らかにすることを目的とした生化学的解析を行う。特に今年度は以下の研究を実施した。 1.CDKAL1のCdk5活性化因子(p35、p39)とのin vitro結合能 CDKAL1、GST-p35ならびにGST-p39の組換え蛋白質を大腸菌に発現させ、精製した。CDKAL1ならびにGST-P35あるいはGST-P39を試験管内で反応させ、グルタチオンビーズで共沈させることにより、結合するか検討した。CDKAL1は、GST-P35ならびにGST-P39と共沈した。以上のことから、CDKAL1がP35ならびにp39と結合することが明らかになった。 2.In vitroにおけるCDKAL1のCdk5活性に及ぼす影響 Cdk5ならびにP35(P39)組換え蛋白質を作製した。これら蛋白質と我々が同定したCdk5の生理的基質であるDynaminあるいはAmphiphysin IならびにATPを試験管内で混合しリン酸化反応させる。 この時、様々な濃度の組換えCDKAL1を反応させることにより、そのCdk5活性阻害について、DynaminならびにAmphiphysin Iに対する抗リン酸化抗体を用いたウエスタンブロッティング法にて検討した。CDKAL1を0.1μM〜10μMまで濃度を変えて添加したが、いずれの濃度においてもDynaminならびにAmphiphysin Iのリン酸化は、CDKAL1無添加群と同じであった。以上のことから、CDKAL1は、Cdk5の活性を阻害しないことが明らかになった。
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