2008 Fiscal Year Annual Research Report
高齢化社会を豊かにするIT活用医療支援システムの構築:ICタグによる尿失禁検知
Project/Area Number |
20390155
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Research Institution | Tokyo Medical University |
Principal Investigator |
秦野 直 東京医科大学, 医学部, 教授 (10101924)
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Keywords | ICタグ / 尿失禁 / IT / RFID / 高齢化社会 |
Research Abstract |
日本はこれから世界に類を見ない高齢化社会を迎える。この高齢化社会を乗り切るのは容易ではない。なんらかのブレークスルーが必要である。インターネットを利用した医療システムを構築することにより、高齢者に対する医療の質を向上させるとともに、膨大な医療費の節減が可能である。高齢者介護の問題は、1.痴呆、2.褥瘡、3.排泄に集約される。研究者研究者は、これまで本研究の前段階として体位センサ(寝返りセンサ)を完成させ、遠隔地での寝返りの精密な測定を可能とし、寝たきり老人の褥瘡予防の研究に取り組んできた。本研究ではRFIDを用い尿失禁のインターネットでの管理をターゲットとする。本研究により従来入院が必要とされた寝たきり老人の自宅での管理が可能になるとともに劇的な介護の質の改善が期待できる。昨年度は、インターネットに接続可能な尿失禁検出装置の基本設計をおこない、実験基盤を製作した。失禁検出には、日立製作所中央研究所より提供された試作中のRFIDを利用することとした。このRFIDは内部に高精度なOPアンプが組み込まれている。この入力端子にイオン化傾向の異なる二種類の金属を電極として接続すると電極がぬれることにより起電力が生ずる。紙おむつ内に二種の金属板を配置し、その起電力を監視することにより失禁の検出が可能であることを確認した。さらに、RFIDの実験用基盤を作成し、RRIDからの出力をコンピュータに取り込み表示するソフトウェアのプロトタイプを完成した。
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