2008 Fiscal Year Annual Research Report
G型肝炎ウイルス二重感染がHTLV-1母子感染に与える影響:後向きコホート研究
Project/Area Number |
20390186
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
山本 太郎 Nagasaki University, 熱帯医学研究所, 教授 (70304970)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片峰 茂 長崎大学, 医歯薬学総合研究科, 教授 (40161062)
矢野 公士 長崎大学, 独立行政法人国立病院機構長崎医療センター臨床センター, 准教授 (60360856)
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Keywords | 疫学 / 感染症疫学 |
Research Abstract |
GBV-C/HGVの抗原測定に関し、感度、特異度ともに良好であるとされる5´UTR領域でプライマー設計を行い、リアルタイムのRT-PCR測定系を作成した。測定系の感度を検討するために以下のようにウイルス作成を行った。p-DON-AI DNA/モロニーマウス白血病レトロウイルス(MoMLV)より作成されたレトロウイルスベクター(LTR領域とネオマイシン耐性遺伝子を含む)を用い、測定予定の領域を含むG型肝炎ウイルスのnucleotide position101〜285領域を導入。これをパッケージング細胞(HEK293)にトランスフェクションを行った。トランスフェクション後、細胞を培養し、上澄み液を回収、上記測定領域ゲノムを含有するウイルスを得た。このウイルスは、系の特性から他の細胞に1回の感染性を有するが、感染後の自己増殖はない。形成されたコロニー数よりウイルス数の測定を行った。このようにして得たウイルスを用いてRNAを抽出、1stepリアルタイムPCRを行い、われわれの測定系の感度を検討した。その結果、10/ml程度の測定感度が得られている。この系を用い、HTLV-1陽性母親から得られた血液においてG型肝炎ウイルス感染の有無を調べている。ELISAに関しては、市販のELISAキットがないため独自に、日本人に多いとされるGBV-C type3のE2蛋白質領域の組み替え蛋白質を作製し血清中の抗GBV-C抗体価を測定することにした。方法はGBV-CのcDNAからE2蛋白の膜外領域をPCRにて増幅し、大腸菌用の発現ベクター(pET11a)に組み込んだ。BL21(DE3)大腸菌に、そのベクターを導入しE2蛋白質を大量発現させN末につけた6xHis(His-tag)によりIMAC法を用いてE2蛋白質を精製することに成功した。
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