2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20390229
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
西條 康夫 Hirosaki University, 大学院・医学研究科, 教授 (10270828)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊東 重豪 弘前大学, 大学院・医学研究科, 講師 (10333717)
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Keywords | 肺がん幹細胞 / CD133 / SCIDマウス |
Research Abstract |
肺がん幹細胞分離・解析と治療法開発を目的に、初年度は細胞表面マーカーであるCD133陽性細胞を幹細胞のマーカーとしてin vitroの実験を中心に行った。 まず、ヒト非小細胞肺癌19株を入手し、これらヒト肺がん細胞おけるCD133の発現をフローサイトメーターで検討した。結果、全ての細胞にCD133陽性の細胞区分を認めたが、その割合は少数で1%未満から4%前後と幅があったが、今までの他のがん腫の報告と類似していた。この19株の中で、RERF-LC-Ad2(CD133陽性3%)を用いて実験を継続した。 まず、この細胞株にgefitinibやCDDPなどの抗がん剤を接触させ、72時間後の生存細胞におけるCD133陽性細胞の割合を検討した。その結果、生存している細胞(PI陰性)のうち実に20%以上の細胞がCD133陽性であり、CD133陽性細胞が抗がん剤耐性であることが明らかとなった。次にRERF-LC-Ad2細(1x106^個)をSCIDマウスの皮下に移植させたところ、腫瘍は出来たが2ケ月以上要した。この皮下腫瘍組織から凍結切片を作成し、CD133抗体で免疫染色を行ったどころ、CD133陽性細胞を検出することが可能で、CD133陽性細胞は細胞塊を作っていること明らかとなった。しかし、血管のマーカーであるCD31と2重染色を行ったが、とCD133陽性細胞と血管の有意な関連は不明であった。 CD133陽性細胞群の分離をMACSやフローサイトメーターを用いて試みてきたが、未だ成功しておらず、改良の必要がある。次年度は、in vivoにおける実験や分離CD133陽性細胞を中心に検討する予定である
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