2008 Fiscal Year Annual Research Report
活性型ビタミンD3投与による高齢者肺炎の新たな予防法の確立のための研究
Project/Area Number |
20390285
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
大類 孝 Tohoku University, 加齢医学研究所, 准教授 (90271923)
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Keywords | 高齢者 / ビタミンD欠乏 / 細胞性免疫 / 肺炎 / 生命予後 / 活性型ビタミンD3 |
Research Abstract |
〈研究成果概要〉 要介護高齢者における活性型ビタミンD3の肺炎予防効果および生命予後の改善効果を明らかにすべく、平成20年度に以下の研究を開始した 1. 高齢者介護施設に入所中の高齢者105名に書簡で研究内容を説明し、同意が得られた65名(うち男性19名)を対象として、基礎疾患を把握後に末梢血を採取しラジオムノアッセイ(RIA)法により血清中の25-OHビタミンD濃度および活性型ビタミンD3濃度を測定した。また同時に、栄養状態の把握のため血清アルブミン値を測定し、細胞性免疫の指標としてツベルクリン検査を施行した。その結果、すべての対象者が要介護度4もしくは5のハイリスク高齢者であった。また、対象65名のうち54名(83%)にビタミンD欠乏状態が確認された。 2. 次に、血中25-OHビタミンD値によって対象者を以下の3群に分けた。即ち、A群はビタミンD濃度が16ng/dl以上で計11名(男性5名)、平均年齢85歳、B群はビタミンD濃度が12ng/dl〜16ng/dl(軽度低下群)で計26名(男性7名)、平均年齢84.6歳、C群はビダミンD濃度が12ng/dl以下(高度低下群)で計28名男性7人)、均年84歳であったの血清アルブミン値の平均は、A群3.5g/dl、B群3.6g/dl、C群3.3g/dlとC群で低下傾向を認め、ツベルクリン反応もC群で低下傾向を認めた。続いてB群およびC群のビタミンD欠乏者を無作為に活性型ビタミンD3製剤投与群(0.5μg/day、週3日間内服)(男性7名、女性20名、平均年齢84.4歳)および非投与群(男性7名、女性20名、平均年齢84.2歳)の2群に分け、A群も含め3群間において発熱、咳、喀痰等の臨床症状、肺炎発症の有無、他病院への入院の有無、転倒および骨折の有無、生命予後を、平成22年度まで前向きに調査中である。
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Research Products
(4 results)