2010 Fiscal Year Annual Research Report
鼻性NK/T細胞リンパ腫におけるEBウイルス標的療法に向けた基礎的研究
Project/Area Number |
20390438
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Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
原渕 保明 旭川医科大学, 医学部, 教授 (80208686)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高原 幹 旭川医科大学, 医学部, 助教 (50322904)
岸部 幹 旭川医科大学, 医学部, 助教 (80447101)
小林 博也 旭川医科大学, 医学部, 講師 (90280867)
片山 昭公 旭川医科大学, 医学部, 助教 (40374805)
長門 利純 旭川医科大学, 医学部, 助教 (80431419)
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Keywords | 鼻性NK/T細胞リンパ腫 / EBウイルス / EBウイルス膜蛋白 / IFN gamma-inducible protein-10(IP-10) / TARC / 単球 / LFA-1 |
Research Abstract |
1)EBウイルス学的特性の解析 c)LMP1の機能解析:EBV陽性NK細胞株におけるLMP1増強因子であるIL-10の刺激にて発現増強する接着因子ICAM-1に着目し検討を行っている。またLMP1陽性NK細胞株のみに発現の認められるCD70を検討しその機能解析を行った結果、細胞増殖に関与していることが判明した。現在結果を整理し、論文を作成中である。d)メタロエラスターゼの検討:EBV陽性鼻性NK/T細胞リンパ腫細胞株に特異的にその発現が認められた。現在その機能解析を行っている。e)プロテインアレイによるサイトカイン、ケモカインの発現解析;IFN gamma-inducible protein-10 (IP-10)(昨年Clinical Cancer Research誌に報告)だけではなく、TARC、MDC、IL-8、MCP-1もEBV陽性NK細胞株に特異的に発現していた。現在機能解析を行っている。また、上記IP-10が単球の遊走を亢進させ、その単球と腫瘍細胞の結合により腫瘍増殖能が亢進することが判明した。本研究は本年度International Journal of Cancer誌にacceptされた。f)LFA-1、ICAM-1の発現、機能解析:機能解析にて細胞増殖に関係していることが解った。現在論文を作成中である。 3)新たな治療法の開発 a)浅側頭動脈動注・放射線同時併用療法の臨床的有用性の検討:現在限局期鼻性NK/T細胞リンパ腫9例において行い8症例において完全寛解し再発は認められていない。本結果は昨年Int J Clin Oncol誌に掲載された。b)EBV遺伝子産物のT細胞エピトープを標的とした細胞傷害性T細胞の誘導:LMP1のエピトープを認識するT細胞クローンを樹立し、鼻性NK/T細胞リンパ腫細胞株に対する細胞障害活性を確認した。その結果は昨年Cancer Research誌に報告した。現在LMP2において検討を進めている。
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Research Products
(12 results)