2009 Fiscal Year Annual Research Report
Wilms腫瘍に対する生物学的予後因子により層別化した新規治療プロトコールの開発
Project/Area Number |
20390452
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
大植 孝治 Osaka University, 医学系研究科, 助教 (50314315)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福澤 正洋 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (60165272)
金子 安比古 埼玉県立がんセンター, 臨床腫瘍研究所, 所長 (50373387)
越永 從道 日本大学, 医学部, 准教授 (70205376)
樋之津 史郎 京都大学, 医学研究科, 准教授 (80323567)
陳 基明 日本大学, 医学部, 助教 (50277422)
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Keywords | Wilms腫瘍 / グループスタディ / 治療プロトコル / 生物学的予後因子 / CCSK / RTK / 両側性腎芽腫 / JWiTS |
Research Abstract |
(1) 1996年から2005年までに日本ウィルムス腫瘍スタディ(JWiTS)-1に登録された腎腫瘍の予後を調査し、結果を学会に発表して日本語及び英語論文に投稿した。腎芽腫、CCSK、RTKの5年生存率はそれぞれ91.1%、72.9%、22.2%であり、RTKは腎芽腫、CCSKに比して有意に予後不良であった。StageV(両側性)に関しては症例数が少なく充分な検討はできなかったが、追跡可能であった11例中2例が死亡、2例が担癌生存であり、生存例のうち2例が腎不全に陥っていた。腎芽腫、CCSKの治療成績は良好であり現行のプロトコルを標準治療とすることが可能と考えられたが、RTKの治療成績は極めて不良であった。また両側性症例に関しては、腎実質温存を目的とした加療が必要であると考えられた。そこで現在RTKと両側性腎芽腫に対して新しいプロトコルを作成中であり、来年度以降に新たなプロトコルによる臨床試験を開始する予定である。 (2) 治療による合併症の把握し新たなプロトコルに反映させるため、JWiTS-1 における晩期障害調査を開始した。 (3) 治療を層別化するための生物学的予後因子の研究に関しては、JWiTSに集積された腎腫瘍の検体を用いて、研究分担者の金子がIGFII遺伝子のインプリンティング、RASSFIA遺伝子のメチル化、APC遺伝子変異の検討を、大喜多がWT1遺伝子の変異の検討を行っており、Wilms腫瘍の7p21ホモ欠失領域から候補腫瘍抑制遺伝子としてMEOX2とSOSTDC1を同定した。現在臨床データとの関連を検索中である。
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Research Products
(12 results)
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[Journal Article] 小児がん2009
Author(s)
大植孝治, 福澤正洋, 大喜多肇, 他
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Journal Title
日本ワィルムス腫瘍スタディグループ-1(JWiTS-1)登録症例の追跡調査報告 46
Pages: 349-358
Peer Reviewed
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