2008 Fiscal Year Annual Research Report
歯胚形成過程における新規膜蛋白を介した細胞内外分子相互作用の解析
Project/Area Number |
20390466
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
坂井 英隆 Kyushu University, 大学院・歯学研究院, 教授 (80136499)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 家吉 九州大学, 歯学研究院, 准教授 (40243951)
清島 保 九州大学, 歯学研究院, 助教 (20264054)
永田 健吾 九州大学, 歯学研究院, 助教 (90189134)
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Keywords | 歯胚 / 発生・再生 / cDNAサブトラクション / in situ hybridization / 免疫組織化学 / アンチセンス法 / 器官培養 / 歯原性幹細胞 |
Research Abstract |
本科学研究補助金により平成20年度に以下の研究成果を得た。 ・cDNAサブトラクション法により検出した歯胚の発生初期に発現する遺伝子のうち、その蛋白構造のモチーフから細胞膜表面の受容体と予想される因子について構造解析を行い、この因子が現在まで歯胚の発生・発育過程では報告されていない遺伝子、Protogenin(Ptg)である事を同定し、この因子の発現抑制をすると歯胚の形成が阻害される事から、粛胚の発生に重要なシグナル受容体であり、歯原性幹細胞との関連が示唆された。またin situ hybridization法による検索から,本遺伝子が神経堤由来の細胞に発現している事が解った。PrtgはDCCやNeogeninなどとともにimmunoglobulin superfamilyに属している事から、リガンドとしてnetrinが候補に挙がるのではないかという仮説の基に、現在検索中である。データが整い次第、論文発表を行う。 ・thymosin beta4(Tb4)について、我々はすでにこの遺伝子が歯胚の発生と分化に関連している事を明らかにし、Histochemistly and Cell Biologyに発表した(124:207-213,2005)。さらにTb4がDmp-1、Dspp、amebgenin、ameloblastinなどの歯牙形成に関わる遺伝子の発現を制御している事や、これらの遺伝子の上流にあるRunx2/CbfalやNucleolinの発現制御も担っている事を明らかにし、現在論文作成中である。
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