2008 Fiscal Year Annual Research Report
Gap-junctionを介した象牙芽細胞複合体と歯髄神経・循環系との相互作用
Project/Area Number |
20390482
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
池田 英治 Tokyo Medical and Dental University, 歯学部附属病院, 講師 (20222896)
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Keywords | 象牙芽細胞 / ギャップ結合 / イオンチャンネル / 電気カップリング / TRIPチャンネル / 歯髄リンパ管 / transjunctional conductance / 歯髄炎 |
Research Abstract |
【研究方法】研究内容について説明を行い、歯の提供に同意の得られた患者から矯正治療目的で抜去された6本のヒト新鮮小臼歯から単離した、長さ80μmを越す単極性突起を有する細胞を用いた。クラスター中の単一細胞への機械的刺激として、細胞膜にパッチクランプ用ガラス電極を付着させ、陽圧あるいは陰圧をかけながら、経時的に細胞内カルシウムの変化をモニターした。 【研究成果】 (1)細胞膜に加わった圧力によって被刺激象牙芽細胞にカルシウムイオンの増加が認められ、それが隣接細胞へと伝播した。 (2)細胞内に注入したイノシトール3リン酸によっても同様のカルシウムイオン量の変化が確認された。 (3)ガラス電極を用いた細胞膜の機械的変形により、細胞内カルシウムイオンは刺激部位から同一細胞内で広がった。 (4)還流による機械的刺激が生じる隣接象牙芽細胞へのカルシウムイオンの伝播様式には、2種のタイプがあることがわかった。一方は、変形方向に一致する成分で、より早い伝播がみられた。他方は、変形方向とは逆行する成分で、スピードが遅く伝播距離も小さかった。 (5)イノシトール3リン酸依存性のカルシウムイオン伝播は、ギャップジャンクションブロッカー(ハロセン)で抑制を受けた。
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Research Products
(19 results)