2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20390502
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Research Institution | Aichi Gakuin University |
Principal Investigator |
河合 達志 Aichi Gakuin University, 歯学部, 教授 (60167351)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鶴田 昌三 愛知学院大学, 歯学部, 准教授 (40183488)
林 達秀 愛知学院大学, 歯学部, 講師 (70367621)
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Keywords | 生体材料 / 生物・生体工学 / 再生医療 / 光造形 / バイオテクノロジー |
Research Abstract |
以下の4項目の実験を行なった。 (1)既開発光硬化型レジンの改良による光造形可能なレジンのスクリーニング これまでの蓄積を元にEMA系光硬化型レジンによる試料円盤を作製し、この円盤上において細胞培養試験、並びに皮下移植試験を行なった。いずれの試験結果からも本実験レジンは生物学的親和性を示し、光造形用の基本材料として使用可能であることが示唆された。しかしながら、この円盤上において未分化筋肉細胞の培養を行なったところ、培養筋肉は全数が死滅し、器官培養において重篤な影響を与える因子が本材料中に含有されている可能性が生じてきた。このため、再度、本EMA系レジンの毒性について詳細を次年度実験することになった。 (2)新規開発光増形用レジンの生体安全性の評価 前項に記述したように、一般的な安全性評価法では本レジンは必要条件を満たしていることが判明したが、再生医療用の材料として使用するにはさらに器官培養系において精査する必要が生じた。 (3)BMPの作製 本実験グループにおいては定常的な作業として、本年はcrudeBMPを2000mg作製した。水溶性化を同時に行なったがその収量が800mg程度になり、不純物の混入を検討している。 (4)コーンビーム型マイクロX線CTによる骨欠損部の3次元データ取り込みと光造形 汎用市販プログラムを用いてスキャフォールドのモデリングを行ない、これを元にSTLデータに変換し、光造形システムによりスキャフォールドの形を作製した。ただし、本年度は実際の骨欠損部の大きさに合わせたモデリングではなく、仮想のモデルを使用した。 このように初年度はシステム全体の構築を行なったが、中心核である光硬化型レジンの生体安全性に疑問が生じたため、次年度も継続して改良を重ねることとした。また、最悪の事態を想定して、高分子粉末そのものから光造形を行なうことも次年度は想定することとした。
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