2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20390502
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Research Institution | Aichi Gakuin University |
Principal Investigator |
河合 達志 Aichi Gakuin University, 歯学部, 教授 (60167351)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鶴田 昌三 愛知学院大学, 歯学部, 准教授 (40183488)
林 達秀 愛知学院大学, 歯学部, 講師 (70367621)
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Keywords | 生体材料 / 生物・生体工学 / 再生医療 / 光造形 / バイオテクノロジー |
Research Abstract |
以下の4項目の実験を行なった。 (1)光造形可能なレジンの再スクリーニング 昨年度の結果を受けて、再度新規開発のEMA系光硬化型レジンの生体親和性に関する実験を行なった。いずれもISO 10993シリーズ等における生体安全性試験においてin vivo, in vitroの試験結果は良好であり、移植用材料として使用可能であることが示唆されたが、器官培養系では全く新組織の誘導が認められなかった。この結果を受けて、当初の予定を変更し、重合型の材料によるスキャフォールドの作製を中止し、新たに既重合済の粉体ポリマーによる積層造形を行なうこととした。 (2)既重合済の粉体ポリマーによる積層造形の生体安全性の評価 基本ポリマーと造形浩を変更したことを受けて、製作物の生体安全性試験を行なった。試験方法はISO 10993等に基づいて実施した。現在の結果では、Agar Diffusion Testなどにおいて良好な結果を示しており、移植可能との判断をしている。この材料上における器官培養に関しては実験続行中である。 (3)BMPの骨誘導実験 BMPによる3次元的な新生骨誘導を詳細に知ることは、スキャフォールドとの複合化においてキーポイントとなるため、初期の誘導状況を調べた。その結果、新生骨はBMPと初期に接触した部分から内側に誘導され、外側に新生骨が誘導されるのではないことが解った。この情報はきわめて重要であり、次年度の実験に反映することとする。 (4)マイクロX線CTによる骨欠損部の3次元データ取り込みと光造形 基本レジン材料の変更に伴い、実際にBMPによる新生骨部分の光造形を試験的に行なった。製作物はCTデータを良好に反映し、モニターによる観察よりも多方向からの観察が可能であることが判明した。一連の作製技術は今年度の実験により確立したので、次年度は最終目標である複合材料の新生骨誘導に関して実験を行なう。
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