2010 Fiscal Year Annual Research Report
ナノアパタイト薄膜作製技術を用いた次世代インプラント治療
Project/Area Number |
20390503
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
本津 茂樹 近畿大学, 生物理工学部, 教授 (40157102)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋本 典也 大阪歯科大学, 歯学部, 助教 (20228430)
樋口 裕一 大阪歯科大学, 歯学部, 講師 (10181083)
楠 正暢 近畿大学, 生物理工学部, 准教授 (20282238)
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Keywords | アパタイト / レーザーアブレーション / インプラント / メンブレン / GBR |
Research Abstract |
本年度は最終年度であり、アパタイト(HAp)シートの大面積化とシートを用いた各種メンブレンの作製、およびシェルメンブレンによる骨増性の評価を試みた。まず、フォトレジストを用い、これをSi基板にスピンコートしたものを基材とし、その上にレーザーアブレーション法でHApを成膜することで、直径50mmの大面積HApシートの作製技術を確立した。また、必要とされる欠陥形状の鋳型にワックスを流し込むことでシェル用基板を作製し、この基板を用いて骨増性用のシェルメンブレンの作製にも成功した。さらに、得られたシェルメンブレンを用いてビーグル犬により動物実験を行った。大腿骨に骨欠損を形成し、シェルメンブレンを骨欠損上面に固定し、術後1、3、5週における骨再生状態をマイクロCTにより観察した結果、欠損部分の骨増性を観測することができた。さらに、シェルメンブレンの作製技術を応用して、3次元HApシートを「歯の絆創膏」として歯質の修復・保存に用いることにも成功した。 一方、承認済Tiインプラントに合成HApと生体アパタイト(BAp)の2層構造(BAp/HAp:350nm)で被覆したインプラントをイヌ大腿骨に埋入して、術後24週までの新生骨の形成および骨伝導能を、血管・骨同時鋳型標本の走査電子顕微鏡(SEM)観察、および非脱灰研磨標本のトルイジンブルー(TB)染色で観察形態学的・組織学的に検討した。骨伝導能はTiのみのインプラントに比べてBAp/HAp/Tiインプラントの方が新生骨の伝導速度、インプラントとの密着程度の観点から優れていることが示唆された。この効果は、術後8週までに顕著であった。さらに、BAp/HAp/Tiと新生骨の密着性は極めて良好で、インプラントと新生骨が直接密着していることが観察され、安定的な密着性と信頼性がより高いことが示唆された。
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