2008 Fiscal Year Annual Research Report
RNA結合タンパクのノックダウンによる口腔がん治療のための基礎研究
Project/Area Number |
20390505
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
東野 史裕 Hokkaido University, 大学院・歯学研究科, 准教授 (50301891)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
進藤 正信 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (20162802)
戸塚 靖則 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (00109456)
樋田 京子 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 助教 (40399952)
北村 哲也 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 学術研究員 (00451451)
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Keywords | HuR / ARE-mRNA / RNAi法 / ノックダウン / 口腔がん |
Research Abstract |
本研究の目的は口腔がん細胞でHuRの発現をRNAi法でノックダウンし、その手法を口腔がんの治療に利用するための基礎的研究を行うことである。ノックダウンのために、RNAi法用のsiRNAの設計を行い、細胞にsiRNAを導入してHuRのmRNAや,タンパクの減少を確認し、さらにc-fosなどのARE-mRNAの核外輸送や安定化が阻害されるかどうか検討する。次にHuRがノックダウンされた細胞の性質、特にがんに関わる形質を様々な角度から検討する。また開発したRNAiの技術を最終的にはヒトへの遺伝子治療への応用ができるように、RNAiのベクターを組み込んだアデノウイルス開発も目的に含める。 RNAi法の確立 初年度はHuRのノックダウンに必要なsiRNAを設計・作成し、実際に口腔がん細胞に導入してみてRuRがノックダウンされるかどうか基礎的検討を行った。 1、 siRNAの設定(研究代表者の東野史裕、研究分担者の樋田京子、北村哲也が担当) 設定配列を5'-uuaccaguuucaauggucatt-3'に決定した。 2、 siRNAの細胞への導入(研究代表者の東野史裕、研究分担者の進藤正信、戸塚靖則が担当)設定したsiRNAが細胞中で実際にHuRの発現をノックダウンするかどうかを調べるために、口腔がん細胞(HSC3、Ca9.22等)や口腔正常細胞(HGF、PDL細胞等)にsiRNAをsiMAX(RNAi用のトランスフェクション試薬)を用いて導入した。その後、real-time RT-PCR法でHuRのmRNAの量を確認し、さらにウエスタン法でHuRタンパクの増減も検討した。その結果、siRNAの導入により、HuRのmRNAもHuRタンパクも効率よくノックダウンされることが明らかになった。今後、HuRノックダウン細胞の性質を詳細に調べる予定である。
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