2010 Fiscal Year Annual Research Report
新規骨形成性低分子化合物の探索とその骨再生への応用に関する戦略的研究
Project/Area Number |
20390509
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
森 良之 東京大学, 医学部附属病院, 准教授 (70251296)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鄭 雄一 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (30345053)
西條 英人 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (80372390)
矢野 文子 東京大学, 大学院・医学系研究科, 特任助教 (80529040)
|
Keywords | 骨再生療法 / 化合物スクリーニング / 化合物デリバリーシステム |
Research Abstract |
本年度は、これまでに同定してきた骨形成性低分子化合物の骨再生誘導効果を動物モデルを用いて評価した。 A)マウス頭頂骨臨界骨欠損モデル これまでに同定してきたヘリオキサンチン誘導体、ヘッジホッグシグナル作動薬(SAG)、イソフラボン誘導体をリン酸カルシウムペーストに混和させ、マウス頭頂骨に作製した直径4mmの全層欠損(臨界骨欠損モデル)において、その骨誘導効果を検証した。ヘリオキサンチン誘導体は術後8週で旺盛な骨再生を誘導した。ヘリオキサンチン誘導体がリン酸カルシウム担体より徐放され、骨再生を誘導することが確認された。さらに、ヘッジホッグシグナル作動薬を搭載させたリン酸カルシウム担体によっても、効率的な骨再生が誘導されることが示された。現在、長管骨に作製した骨欠損モデルを用いた検討を開始している。 B)ラット歯周疾患モデル ラット大臼歯に絹糸を巻きつけ、プラークの停滞により炎症性骨破壊が誘導されるモデルを用い、ヘリオキサンチン誘導体を含むHPCハイドロゲルを骨欠損部に注入し、歯槽骨再生誘導効果を検証した。マイクロCT及び組織学的解析より、ヘリオキサンチン誘導体がHPCハイドロゲルから徐放することで歯槽骨の再生を誘導することを示唆する結果が得られた。現在、この効果をさらに詳細な解析するべく、各種骨基質タンパク質に対する免疫染色、in situ hybddizationによる骨芽細胞分化マーカー遺伝子の解析を継続して行っている。
|
Research Products
(5 results)