2009 Fiscal Year Annual Research Report
看護理論教育モデルの構築と検証:実践場面の倫理的判断・対応の検討と国際比較から
Project/Area Number |
20390547
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Research Institution | Saku University |
Principal Investigator |
小西 恵美子 Saku University, 看護学部, 教授 (70011054)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹尾 惠子 佐久大学, 看護学部, 教授 (00114538)
雨宮 多喜子 佐久大学, 看護学部, 教授 (10382392)
宮崎 紀枝 佐久大学, 看護学部, 准教授 (50349172)
田中 高政 佐久大学, 看護学部, 助教 (80398354)
中嶋 尚子 佐久大学, 看護学部, 助教 (40347373)
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Keywords | 看護学生 / よい実践 / 看護師 / 職業上の喜び / 学び / 看護倫理教育 / 道徳的苦悩 / 道徳的不確かさ / 道徳的ジレンマ |
Research Abstract |
研究2年目の実績概要は次のとおりである。1.対学生:使用ツールは「GoodWork Toolkit」(英文、Back-translationにより日本語版にして使用。前年度報告ずみ)。「目標」(3章)と「役割モデルと師」(5章)をテーマとする物語を用い、参加を希望した看護学生2年生各6名とフォーカスグループ対話をした。学生は、「目標」では、当面の目標(研究で受賞するという短期目標)と生き方への信念(科学者として正直・誠実に生きるという長期目標)との間に対立が起りうることに気付き、当面の短期目標達成のためにデータをごまかす主人公を批判しつつ、状況によっては自身もそのような行動をとる可能性があるとした。また、「役割モデルと師」について語る学生は、研究者らの青年時代とは異なり、偉人伝や伝記を殆ど読んでおらず、実体をイメージできない人物(シュバイツァー)を人生の師と仰ぐ物語の主人公に理解を示さず、むしろその純粋さには、宗教に心酔する人がもつ一種の怖さを感じるとし、親・教師等の身近な人物の言葉や人柄に関心を示した。これまでの生育環境から身につけた良し悪しの感覚や、理想と現実とのギャップへの気づきを反映させつつ対話する学生らから、物語と対話を用いたアプローチの有用性が浮びあがりつつある。発表予定:日本看護倫理学会札幌大会('10年6月)。2.対看護師:次のとおり多角的に検討した。A.看護師による経験事例の記述、仲間との共有、対話(ファシリテータは研究者)、B.看護師の道徳的・倫理的体験に関する面接データの詳細な二次分析による、教育strategyの検討、C.多職種との協働チームカンファレンスへの参加観察。発表予定:(1)日本看護倫理学会札幌大会、(2)日本看護研究学会岡山大会(8月)、(3)国際看護倫理学会Turk大会(9月)、(4)日本生命倫理学会岡山大会(11月)。
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Research Products
(11 results)