2008 Fiscal Year Annual Research Report
熱帯里山ガバナンスをめぐるステークホルダー間にみる利害関係とその背景
Project/Area Number |
20401012
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Research Institution | Research Institute for Humanity and Nature |
Principal Investigator |
市川 昌広 Research Institute for Humanity and Nature, 研究部, 准教授 (80390706)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 真 東京大学, 農業生命科学研究科, 教授 (10232555)
阿部 健一 総合地球環境学研究所, 研究推進戦略センター, 教授 (80222644)
島上 宋子 京都大学, 地域研究統合情報センター, 研究員 (90447988)
嶋村 鉄也 愛媛大学, 農学部, 准教授 (80447987)
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Keywords | 熱帯里山 / 先住民 / 熱帯雨林 / 生業 / イバン人 / ダヤック |
Research Abstract |
平成20年度の研究目的および内容は、調査サイトにおいて各担当者が具体的で詳細な研究テーマを設定することであった。調査サイトとしては当初予定していた4か所にくわえ、インドネシア・ランプン州を新たに加えた。各調査サイトにおける研究実績の概要は下記のとおりである。 マレーシア・ヌグリスンビラン州:先住民オランアスリのいくつかの村落において、森林利用と森林資源を利用した村落開発に焦点を当てた調査を行った。エコツーリズムの取り組みを行っている村、おもに出稼ぎによって生計を立てている村があり、その概要の聞き取りを行った。21年度以降比較調査をする予定である。マレーシア・サラワク州:サラワクでは全般に農村の過疎化が急速進んでいる。その状況をバラム川の中上流村落において広域調査をおこない実施した。最上流では廃村もみられた。中には活気のある村もみられ、21年度以降はいくつかの村間での比較調査をおこなう。インドネシア・東カリマンタン州:インドネシアでは2000年の地方分権化以降、多くの村でプランテーションの開発が進んでいる。21年度は開発に関わるステークホルダー各々についてインタビューなどによって詳細に調査する。インドネシア・中スラウェシ州:伝統的な儀礼や慣習が残る焼き畑を実施している村において、村の歴史を調べ、なぜ伝統的なやり方が残っているのかを調査した。来年度はさらに詳細に調査し、稲作法や儀礼について映像による記録も行う。インドネシア・ランプン州:ジャワからの移民が創った果樹・有用樹混合林を対象とし、その所有が村人と国家との間で揺れ動く様を調査した。21年度は外からのNGOが果たした役割に着目し研究を継続する。
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Research Products
(7 results)