2011 Fiscal Year Annual Research Report
アメリカ収蔵「書跡」の基礎データ収集と整理のための調査研究
Project/Area Number |
20401014
|
Research Institution | Daito Bunka University |
Principal Investigator |
河内 利治 大東文化大学, 文学部, 教授 (70249077)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安達 直哉 大東文化大学, 文学部, 教授 (90231935)
|
Keywords | 書道 / 書跡 / 国際情報交換 / フリーア美術館 / ハーバード大学美術館 / バーネット&ブルート / ボストン美術館 / シアトルアジア美術館 |
Research Abstract |
「研究の目的」はアメリカの博物館・美術館ならびに民間等に収蔵される「中国書跡」と「日本書跡」の基礎データの収集と整理を行い,将来的な網羅的データ化に向けての基盤を構築することにあり,そのための調査研究を行った。平成23年度「研究実施計画」は,平成21年度からの「アメリカの博物館・美術館等収蔵「書跡」の基礎的データ収集の継続」とし,「書跡」の図版の収集と精査を行いながら,実際に渡米してアメリカの博物館・美術館ならびに民間等に収蔵される「書跡」の計測,写真撮影,保存状態の確認などを行い,そのデータをもとに「基礎データ台帳」を作成した。 平成23年度は,ハーバード大学美術館所蔵「中国書跡」5点,「日本書跡」14点、ワシントンDCフリーア美術館所蔵「中国書跡」14点,「日本書跡」10点を実地調査した。帰国後それらを整理しながら,「中国書跡」19点,「日本書跡」24点,合計43点の「基礎データ台帳」をまとめた。この書跡データは,「平成23年度科学研究費補助金「基盤研究B<海外学術調査>」研究報告--研究課題:アメリカ収蔵「書跡」の基礎データ収集と整理のための調査研究(An Investigation on the Collection of Chinese and Japanese Calligraphy Works at U.S. Museums in 2011, by the Japan Society for the Promotion of Science Scholarship)」(大東書道研究19)に報告した。 また平成20年度から平成23年度までの四年間に実地調査の際に撮影した「書跡」写真を一括して,年度別.日中別・美術館別にA4カラー版で簡易製本した。年度・冊数・枚数は次の通り。平成20年度(2008)・4冊・744枚,平成21年度(2009)・3冊・615枚,平成22年度(2010)・4冊・876枚,平成23年度(2011)・5冊・942枚,計16冊・3177枚。この簡易製本16分冊は,上記の「基礎データ台帳」の調査事項と画像を印刷したものである。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
毎年実際に渡米してアメリカの博物館・美術館ならびに民間等に収蔵される「書跡」を調査し,そのデータをもとに「基礎データ台帳」を作成してきた。その結果,年度別では,平成20年71点,平成21年39点,平成22年47点,平成23年43点,合計200点を調査し得た。書跡別では,「日本書跡」137点,「中国書跡」63点,美術館別では,ボストン美術館30点,フリーア美術館86点,シアトルアジア美術館26点,ハーバード大学美術館40点,バーネット&ブルートコレクション18点を調査し,すべて「基礎データ台帳」にデータベース化し得た。
|
Strategy for Future Research Activity |
アメリカの博物館・美術館等に収蔵される「中国書跡」と「日本書跡」の実情を明らかにするには,丹念な書跡図版の収集と精査が必要であり,各館公式ホームページに掲載される画像図版を参照しながら,調査対象とする博物館・美術館と書跡を絞込んでいるが,各館が全ての書跡を公開しているわけではないので,可能な限り実地調査を続け,データベース化し得た「基礎データ台帳」に基づきWEB上での公開を推進する。但し画像公開には高額の著作権量が発生するため,「基礎データ台帳」を画像化した簡易製本16分冊をもとに,さらに絞込みを行う予定である。
|
Research Products
(6 results)