2010 Fiscal Year Self-evaluation Report
French New Education Movements and Pedagogical Innovations for Primary School Education : Focus on the School-local Community Cooperation
Project/Area Number |
20402058
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 海外学術 |
Research Field |
Educaion
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Research Institution | Nishikyushu University (2011-2012) Fukuyama Heisei University (2008-2010) |
Principal Investigator |
AKAHOSHI Mayumi Fukuyama Heisei University, 福祉健康学部, 教授 (50150975)
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Project Period (FY) |
2008 – 2012
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Keywords | 教育革新 / 教育方法 / フランス / 初等教育 / 学力 / 学習期制 / プロジェクト学習 / 異年齢学級教育 |
Research Abstract |
(1)本研究の主たる目的は、1989 年教育基本法によって導かれた「3つの学習期制」というフランス初等教育(幼小)の独自なシステムが成立した背景とその意味を問うことにある。この学習期制の教育政策は、長い教育実験と教育運動の結果である。このような教育政策に影響を与えた、公立学校における教育方法革新の実験と運動を明らかにする。そのため、このような教育方法革新を先導した実験校の実践の実際を精査し、初等教育の連続性・一貫性や学習の協同性と差異化という方法、また、このイノベーション(革新運動)をともに支えたコミュニティの役割と特質について、「学校とコミュニティの協働」という視点からの検討を試みる。 (2)本研究の内容的な枠組を以下に述べる。 (1)学習期制の法制化に影響した実験的実践校に関する歴史的検討を行い、それらの学校の地域性や教育方法の特質を明らかにする。 (2)教育方法の原理として「学習の協同性と差異化」を実践的理論として検討する。すなわち、集団の異質性、及び学習の一貫性・連続性の観点にたつ。この視点から「学習期」の概念と意義を問う。具体的には、「異年齢学級教育」「プロジェクト学習(教育法)」「幼小の連続性」の課題を取りあげる。 (3)このような革新的な実験学校を推進した教育研究・教育運動を調べる。 (4)学習期制の法制化(1989年)以後の教育政策の動向を整理する。 (3)研究の方法と具体的な取組を述べる。 (1)フランスにおいて資料収集と観察・聞き取り調査などのフィールド調査を行う。 (2)フランスの教育実践の当事者を招聘して研究会を開く。研究の国際交流を進めながら、その教育実践の実際・理念・教育方法などを検討する。 (3)文献収集や聞き取り調査によって、研究対象校の沿革と特色、地域コミュニティとの関係などを調べる。 (4)最近の初等教育の政策動向を調べる。 (5)収集した文献や映像などを整理・翻訳し、資料化を図る。
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