2009 Fiscal Year Annual Research Report
中国での社区を基盤とした地域改善における参加型の研究手法に関する研究
Project/Area Number |
20404019
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
佐藤 滋 Waseda University, 理工学術院, 教授 (60139516)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
真野 洋介 東京工業大学, 社会理工学研究科, 准教授 (70329134)
内田 奈芳美 金沢工業大学, 基礎教育部, 講師 (10424798)
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Keywords | 中国 / コミュニティ / 地域改善 / 住環境ユニット / 高密居住 / 持続的プロセス / エリアマネイジメント / 歴史風貌地区 |
Research Abstract |
本年度は社区を基盤とした「コミュニティ」参加型の地域改善の方法を明らかにすることを目的として、以下のような研究を行った。上海市を主な対象として研究を進めた。上海のような大規模な都市開発が進行する地域においても、歴史的資源の保全、コミュニティの持続性などを基盤とした持続可能なプロセスと方法に関する関心が高まっている。本研究は特に、そのような要請のある歴史保全地区に隣接した上海のティーランチャオ地区を対象として、同済大学孫教授の研究室と上海市政府の協力の下で、以下の通り、現地コミュニティを対象として研究を遂行した。第1に、歴史的に価値のあるものも含め多様な都市建築形式が小街区ごとに集塊を形成し、これが全体としてきわめて高密で多様な都市空間を形成している現状の空間的な価値を、生活様式と物的空間、及びコミュニティの面から詳細に分析し、整備・更新の可能性を検討する。第2に、この分析において多様なある意味では異質な街区環境を明確に位置づけるためにコミュニティを考慮した「住環境ユニット」を抽出する方法を確立し、これを分析と計画のための基礎単位とした。第3に、このような条件の下で街区容積制度が施行されている元で、持続的なプロセスにより、多様な質の高い生活環境に改善するための更新プログラムの代替案を検討した。 第3に、これらを実現する都市計画と主体に関する調査、コミュニティガヴァナンスに関する分析を行い、エリアマネイジメントとして、持続的な方法を進めるプロセスを仮説的に示した。 最終年度は、持続的なプロセスにおける生活様式と地域社会の変化、必要とされる都市計画制度とそれによる誘導の方法に関して検討し、このような方法が大規模開発と歴史的保全の中間にあってどのような有利性があるのかを検証した上で、コミュニティが参加し、役割を果たすためのスキーム理論と支援手法を提案する。
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Research Products
(3 results)