2009 Fiscal Year Annual Research Report
東南アジアの微生物共生系による持続的バイオマス生産と生物変換に関する調査研究
Project/Area Number |
20404023
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Research Institution | Hiroshima Institute of Technology |
Principal Investigator |
室岡 義勝 Hiroshima Institute of Technology, 情報学部, 教授 (60029882)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
南澤 究 東北大学, 大学院・生命科学研究科, 教授 (70167667)
阿部 美紀子 鹿児島大学, 理学部, 副学長、教授 (00107856)
久松 真 三重大学, 大学院・生物資源学研究科, 教授 (30107099)
山田 隆 広島大学, 大学院・先端物質科学研究科, 教授 (40230461)
山下 光雄 芝浦工業大学, 工学部, 教授 (40220347)
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Keywords | 国際研究者交流 / タイ:インドネシア:フイリッピン:ベトナム:マレーシア / バイオマス / 環境調和型農林水産 / 共生工学 / バイオ燃料 / 窒素固定 / マメ科植物 |
Research Abstract |
窒素固定菌および菌根菌などの共生微生物を利用した持続的バイオマス生産とその効率的変換に関する総合調査研究を、日本及び東南アジアの研究者が共同して行うことにより、持続的なバイオエネルギー供給と食糧生産の方策を探り、その成果を共有し、その方策を各国関係機関に提案しかつ国際学術交流の実をあげることを目的とした。 1.日本、タイ、マレーシア、インドネシア、フィリッピンおよびベトナムの共生微生物研究者が、それぞれの地域に生息する窒素固定細菌および菌根菌を利用して、土壌環境とバイオマス生産との関係を調査した。これら共生微生物を有機コンポストとともに土壌に添加することにより、米やマメ科作物を中心とした食糧生産やデンプンおよびセルロース資源バイオマス生産の増大につながること、化学肥料の軽減をもたらすなどの結果を得た。 2.上記調査研究データーを持ち寄り、インドネシア国ボゴールにおいて4日間のワークショップを開催し、発表討議及び今後の本プロジェクトの方向について打ち合わせを行った。南澤ら(東北大)は、大豆の窒素固定菌および稲の茎より窒素固内生細菌を探索し、その遺伝的多様性について報告した。Dr.TeaumroonとDr.Nantakorn(Suranaree工科大)はタイ国内の田園に生息するアゾラの窒素固定の利用について、マレーシアのDr.Nazalan(USM)は窒素固定遺伝子について、Dr.Bayani(UP Los Banos校)は、フイリッピンのバイオ肥料がジャトロファからのバイオディゼル生産に有効であることを、Dr.Hiep(カントー大学)は、ベトナムの米生産へのアゾスピリナウ細菌により化学肥料が軽減できること等を報告した。Ms.Sukiman(LIPI, BIOTECHセンター)は、インドネシア西ジャワ島での樹木植林へのVA-菌根菌接種の影響と炭素補足量について報告した。その他、10名の研究分担者及び研究協力者が関連する研究発表を行った。これら成果発表要旨集を作成した。 3.インドネシア国内の共生微生物を用いたダイズ栽培農場などを視察し、研究者にアドバイスを行った。
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Research Products
(6 results)