2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20405001
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
渡邉 信 University of Tsukuba, 大学院・生命環境科学研究科, 教授 (10132870)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
彼谷 邦光 東北大学, 大学院・環境科学研究科, 教授 (40124341)
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Keywords | Cylindrospermonsin / Cylindrospermopsis raciborskii / Mloculae extinction coefficient / Microcystis aeruginosa / MLST / 化学分類 / ミクロシスチン毒素遺伝子 / タイ:ベトナム:中国:オーストラリア |
Research Abstract |
2008年の12月にタイ、ベトナムのいくつかの湖沼でアオコの採取を行い、サンプルを日本に持ち帰り、分離培養をおこなった。これまでベトナム・タイから約10株以上のMicrocystisζタイ、カンボジァ、中国、オーストラリア、イランから30株以上のCrlindrospermopsisの培養株を確保した。Microcysisについては、ミクロシスチン毒素遺伝子及び7つのハウスキーピング(HK)遺伝子(ftsZ.glunA,gltx,gyrB.pgi,recA.tpi)の塩基配列解析を行い、HK遺伝子群については統合してMLST解析を行ったCylindrosperthopsisについてはPC-IGS等の塩基配列解析を行うためのプライマーを設計し、また、毒素シリンドロスパマプシン遺伝子解析のためにプライマーを設計した。Microcystisのタイの株の一部は、自然界にて起きた遺伝子組み換えの結果派生したことが示唆された。タイと日本及びオーストラリアから採取されたCyiindrospermopsisraciborskiiは化学分類においては差異がなく、糸状体が直線タイプと螺旋タイプでも差異はみられなかった。以上から、直線タイプと螺旋タイプは種の違いではないこと那示唆された。肝臓毒アルカロイドシリンドロスパモプシンに相当画分を分取し、オーストラリア。シドニーの有毒株から単離したシリンドロスパモプシンと物理化学的性質を比較した。本研究で採用した精製法ではアルカロイドが塩を含まない分子として得られることがあきらかになり、これまでの分子吸光係数や旋光度を訂正する必要が生じたので、Short CommunicationとしてTOXICONにその内容を掲載した。また、タイの株の中にはシリンドロスパモプシンとOHがHに代わった毒性の無いデヒドロォキシシリンドロスパモプシン(dehydroxycylindrpermopsin)を生産するものがあった。
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Research Products
(3 results)