2008 Fiscal Year Annual Research Report
中国・広東省における蚊媒介性フラビウイルス感染症の疫学調査
Project/Area Number |
20405040
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Section | 海外学術 |
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
前田 秋彦 Hokkaido University, 大学院・獣医学研究科, 准教授 (70333359)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前田 潤子 北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 客員研究員 (70399989)
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Keywords | 蚊媒介性感染症 / フラビウイルス / 中国 / 広東省 / 疫学調査 / 日本脳炎ウイルス / デングウイルス / ウエストナイルウイルス |
Research Abstract |
毎夏、アジア各国では各種の蚊媒介性感染症が流行している。特に日本脳炎やデング熱等のフラビウイルス感染症の流行が増加している。また、同じウイルス科に属するウエストナイルウイルスのアジア諸国への侵入も危惧されている。本研究では、地球温暖化に伴い感染域の拡大が危惧されている蚊媒介性感染症(特にフラビウイルス感染症)について、アジア地域(特に中国・広東省)での疫学調査を実施し、当該感染症の発生状況と原因病原体の存在様式を明らかにすることを主たる目的とした。本年度は、中国、広東省CDCの研究チームとの共同研究で、近年に広東省内で発生した家畜やヒトでの脳炎や熱症についての実態調査を行った。省内で飼育されている豚や食用鳥等の動物、省内の酪農家や都市住人あるいは貿易のため南アジアから寄港した船員等から採取した血液サンプルを用いて、蚊媒介性感染症の血清疫学的調査を行った。病原体を検出する方法として、血清中の病原体の遺伝子を特異的に検出するRT-PCR法や、病原体の蛋白質を検出する免疫蛍光抗体法、ELISA法、ウエスタンブロット法等を使用した。また、本年度は多検体の血清サンプルから、より迅速に病原体遺伝子を検出するために導入したリアルタイムPCR法を確立した。さらに、使用した動物やヒトにおける当該感染症についての感染歴の有無を検討するため、血清サンプル中の原因病原体に対する抗体の存在を免疫蛍光抗体法、ELISA法、ウエスタンブロット法等の方法を用いて検討した。その結果、デング熱や鐸本脳炎ばか参でなく、近年南アジア諸国で流行している蚊媒介性アルファウイルス感染症の一種であるチクングニア熱のヒト感染例が確認された。
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article] Molecular characterization of the E gene of dengue virus type 1 isolated in Guangdong Province, China, in 20062009
Author(s)
Zheng, K., Zhou, H. -Q., Yan, J., Ke, C. -W., Maeda, A., Maeda, J., Takashima, I., Kurane, I., Ma, H., and Xie, X. -M.
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Journal Title
Epidemiology and Infection 137
Pages: 73-78
Peer Reviewed
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