2008 Fiscal Year Annual Research Report
サブグループ特異的運動神経細胞死におけるHox遺伝子の関与の解明
Project/Area Number |
20500311
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
八木沼 洋行 Fukushima Medical University, 医学部, 教授 (90230193)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西山 慶治 福島県立医科大学, 医学部, 准教授 (10106354)
本間 俊作 福島県立医科大学, 医学部, 講師 (20261795)
増田 知之 福島県立医科大学, 医学部, 助教 (70372828)
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Keywords | 神経細胞死 / 運動神経 / 分化 / 転写因子 / ホメオボックス / Foxp1 / 頚髄 / 鳥類 |
Research Abstract |
これまで、発生早期の鳥類胚の頚髄に特異的に起こる運動神経細胞死において、死ぬ細胞はLimホメオドメイン転写因子の一つのLim3を一旦発現するもののその後発現が消失する特定の運動神経サブグループであることを明らかにしてきた。同様の転写因子発現パタンを示す運動神経サブグループは他の脊髄レベルでも見られることから、死ぬ細胞の決定にはさらに吻尾軸における位置情報が重要な働きをすると考えられる。そこで、本研究では、吻尾軸におけるidentityの決定に関わるHox遺伝子の関与を調べるため、Hox遺伝子と共同して働き、運動神経細胞の部位特異的な分化に関わることが知られているForkhead domain転写因子の一つのFoxp1の発現について詳細に検討した。 Foxp1は、細胞死が起こる直前の時期ではLim3の発現と相補的な発現パタンを示し、細胞死の進行とともに発現細胞数は減少し、細胞死が完了した時期には発現細胞は認められなくなった。また、細胞死の初期段階にある細胞における共存を調べたところほぼ全ての細胞においてFoxp1が陽性であった。これらの結果は、死ぬ細胞の決定や細胞死の開始の機序にFoxp1が関与している可能性を示唆するものである。 さらに、Foxp1の機能や共同して働くHox遺伝子について、in situ hybridizatlon法を用いて検索を進めたところ、細胞死が認められる範囲全域においてHoxC5の発現も認められることが明らかとなった。このことは、HoxC5が細胞死決定の因子であるための必要条件を満たすものと考えられる。今後、さらにほかのHox遺伝子の発現を調べたり、機能阻害実験などを通して解明を進める予定である。
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