2009 Fiscal Year Annual Research Report
分子機能定量可能な局所拡大撮像SPECTのための画像再構成アルゴリズムの開発
Project/Area Number |
20500435
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Research Institution | National Cardiovascular Center Research Institute |
Principal Investigator |
銭谷 勉 National Cardiovascular Center Research Institute, 放射線医学部, 室長 (50443487)
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Keywords | SPECT / 生体機能 / 高解像度 / 画像 / アルゴリズム / 定量 / トランケーション / シミュレーション |
Research Abstract |
ヒトのような大きな被写体の局所領域を、高解像度かつ高いS/Nでデータ収集するための撮像条件を検討するために、コンピュータシミュレーションを行った。検出器の回転角度は180度回転とした。シミュレーションの結果、従来の円軌道撮像では、検出器およびコリメータが撮像対象から大きく遠ざかるため、解像度と感度の両方が大きく低下した。したがって、被写体の輪郭に沿った軌道で撮像するのが、高解像度かつ高いS/Nで撮像する上で重要であることが明らかとなった。撮像システムを輪郭に沿った撮像ができるように、また、画像再構成プログラムが輪郭に沿って撮像した投影データを画像再構成できるように対応する必要がある。今後の開発方針が明らかとなった。 高解像度定量撮像のために、吸収補正、散乱線補正、コリメータの開口補正を画像再構成プログラムに組み込んだ。 開発した画像再構成プログラムを評価するためにファントム実験を行った。従来の画像再構成法では、トランケーションの影響で、再構成画像においてアーチラァクトおよびカウントの過大評価が見られた。それに対して、開発した手法で再構成した画像では、アーチラァクトなく、再構成画像のカウントも真値に近かった。また、生体への利用可能性を評価するために、トランケーションの有る状態でラットを撮像した。従来法で画像再構成した場合、開発した手法で画像再構成した場合よりも再構成画像のカウントが高かった。開発した画像再構成法によって、トランケーションの影響が抑制されて画像の定量精度が改善された。ファントムおよびラット撮像実験によって、開発した画像再構成アルゴリズムの有効性が確認できた。
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Research Products
(4 results)