2008 Fiscal Year Annual Research Report
機械的インピーダンス制御マシーンを活用した局部選択型筋力トレーニングの提案
Project/Area Number |
20500565
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
伊坂 忠夫 Ritsumeikan University, 理工学部, 教授 (30247811)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川村 貞夫 立命館大学, 理工学部, 教授 (20186141)
重歳 憲治 滋賀医科大学, マルチメディアセンター, 助手 (70335165)
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Keywords | 機械的インピーダンス / 筋力トレーニング / 3次元評価 / 等粘性負荷 / トレーニング装置 / 肘関節屈曲 / トルク / スポーツ工学 |
Research Abstract |
我々は,これまでに開発した機械的インピーダンス(慣性・粘性・剛性)をコンピュータによって可変制御できる装置を用いて,従来の装置では実現しなかった負荷(トレーニング刺激)を与えたトレーニング実験を実施した.被験者は健常な大学生11名に参加してもらい,ランダムに次の2群に分けた.トレーニングA群:8.0[Nm/s/rad]の等粘性負荷で,肘屈曲のトレーニングを10回×3セット,週3回.トレーニングB群:8.0[Nm/s/rad]の等粘性負荷+20.0[Nm/rad]の弾性負荷を肘角度1.0〜1.5[rad]範囲で重畳した条件で,肘屈曲のトレーニングを10回×3セット,週3回.トレーニング期間は3週間とし,トレーニング前後に被検者の筋出力特性(3次元評価)を行うために,6段階の等粘性負荷で全力の肘屈曲動作を行わせた.その結果1)粘性8[Nm/s/rad]の計測において,トレーニングA群,B群ともに,動作範囲全体の開始から前半3分の1のところでトレーニング効果が認められた.2)粘性8[Nm/s/rad]+弾性20[Nm/rad]の計測においては,同様な負荷でトレーニングを行ったトレーニングB群にのみトレーニング効果が認められた.またその角度範囲は弾性負荷を重畳した区間近くまで認められた.以上のことから,等粘性を用いた短期間のトレーニングでは,動作開始から前半3分の1あたりでトレーニング効果が認められた.また,新たなトレーニング刺激(等粘性+弾性負荷)を用いたトレーニング群では,等粘性のみのトレーニング群よりもより広範囲の角度域においてトレーニング効果が得られることがわかった.
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