2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20500633
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
横山 英世 Nihon University, 医学部, 准教授 (90120584)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大井田 隆 日本大学, 医学部, 教授 (40321864)
兼板 佳孝 日本大学, 医学部, 准教授 (40366571)
齋藤 安彦 日本大学, 大学院・総合科学研究科, 教授 (00277485)
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Keywords | 睡眠時間 / 生活習慣病 / うつ病 / 肥満度 |
Research Abstract |
研究目的:睡眠時間と生活習慣病の関連を疫学手法で解析する。研究の学術的背景の推移:研究分担者の兼板らや教室の中村らにより、疫学研究で身体的疾病概念の生活習慣病と睡眠時間の長短との関連が明らかになっている。一方、精神的疾病概念のうつ病では睡眠時間との関連は強く指摘されているが、生活習慣病とうつ病の関連の議論は少なかった。ところが最近の研究で、生活習慣病が、うつ病と関連があると言う報告が相次いでいる。生活習慣病とうつ病は共通の生活習慣の基盤が指摘され、うつ病も広義の生活習慣病の範疇に入るとする考えも成り立っ。肥満とうつ病との関連では、女性4,641人対象の調査で、BMI30以上ではうつ病の割合が2倍以上高いという報告もある[General Hospi tal psychiatry:30(1),32-39,2008]。研究目的の追加:この結果を検証するため、今年度の研究予定の内容である睡眠障害と生活習慣病との関連に加え、うつ病と肥満との関連をとりあげ検討をおこなった。対象集団:日本大学の全国規模のコホート研究の結果を用いた。日本全国から65歳以上の4,995人について,2003年11月と2006年11月の調査結果を用いた。解析方法:横断研究として2003年のデータで多重ロジステック回帰分析をおこなった。目的変数にはうつ症状の有無(CES-D)、説明変数を、性、年齢、睡眠時間、睡眠障害、ストレスの有無、主観的健康感、BMIなどをとりあげた。解析結果:横断研究において、交絡因子を調整しても、うつ症状の有無に肥満度(BMI)がU字型の関連を示し、やせ(BMI18.5未満)と肥満度2度以上(BMI30以上)の両側で統計的に有意にうつに関連する結果がみられた。今後は従来の結果に合わせて生活習慣(睡眠時間、肥満度)を基盤とした生活習慣病(うつ病を含む)のに関連するメカニズムの解明をコホート研究を加え検討する予定である。
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Research Products
(1 results)