2008 Fiscal Year Annual Research Report
幼児教育におけるネットワーク利用の可能性とその効果
Project/Area Number |
20500653
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Research Institution | Tokyo Seitoku University |
Principal Investigator |
小野 和 Tokyo Seitoku University, 子ども学部, 教授 (50123055)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大即 洋子 清和大学, 法学部, 講師 (20406789)
坂東 宏和 桜美林大学, 総合科学系, 講師 (50369039)
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Keywords | 教育工学 / ユーザインターフェース / ネットワーク / 保育 |
Research Abstract |
本研究では,幼児教育におけるPC活用の可能性を広げる重要な機能としてネットワーク機能に着目し,次の点について検討を進めることを目的としている. (1)幼児教育におけるネットワーク利用の可能性や問題点を明らかにする. (2)幼児教育に適したネットワーク利用の形態を明らかにする. 具体的には,複数の幼稚園で,多くの幼児の目に留まるホール等にPCを設置し,各々の幼稚園のPCをネットワークにより接続する.幼児らがそのPCを用いて自分の作品や絵による手紙などを投稿すると同時に他の幼稚園へ送信され,全ての幼稚園のPC画面で自動的に表示されるシステムを実現する. 平成20年度は,幼児教育におけるコミュニケーションの道具としてのPC利用の実態を調査するために,関連研究の調査,保育現場の観察,保育者の意見収集を行った.これらに基づき,保育者と遠隔地にいる保育者養成校の教員間で,ネットワークを介して映像と音声による様々な相談を気軽に行える環境を提供するソフトウェアを提案するとともに予備評価を行った.この予備評価では,現役の幼稚園の先生が保育者養成大学の教員に,ネットワークを介して幼児が製作した作品に関する相談を行った.その結果,いくつかの課題や問題点が明らかになったが,ネットワークを介して専門家に様々な相談をできるようにすることで,保育者の保育活動を支援できる可能性を示唆することができた. 今後は,この予備評価で得られた結果に基づき,幼児同士(他の幼稚園にいる幼児も含む),もしくは幼児と保育者養成校の学生間のコミュニケーション支援ソフトウェアの試作・試用を行っていく.
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