2009 Fiscal Year Annual Research Report
箸操作のラテラリティと視覚・認知フィードバック系の関連に関する筋電図学的研究
Project/Area Number |
20500703
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Research Institution | Joetsu University of Education |
Principal Investigator |
立屋敷 かおる Joetsu University of Education, 大学院・学校教育研究科, 教授 (20119324)
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Keywords | 箸操作 / ラテラリティ / 視覚 / 認知フィードバック / 筋電図 |
Research Abstract |
本研究の目的は、箸操作の利き手と非利き手によるパフォーマンス及び筋の放電パターンに対するラテラリティの差を筋電図学的に明らかにし、それらのラテラリティの差がトレーニングによってどのように変わるのかを明らかにすることである。この目的を遂行するため、成人を対象として箸を用いて開眼と視覚遮断の条件下で試料を移動させる作業を継続的に実施し、作業時間を主に指標として開眼と視覚遮断の条件下でトレーニング効果を検討する。また、その効果がトレーニングを終了した後、どの程度保持されているかを明らかにする。さらに、箸の操作時に主として使う上肢及び前腕の主働筋の放電量を表面筋電法で測定・解析し、その放電パターンの変化から箸操作のラテラリティと視覚認知フィードバック系が如何に関わっているかを明らかにする。 本年度は、昨年度に引き続き箸を用いて利き手と非利き手で試料を移動させる際の上肢及び前腕の筋放電量と放電パターンが利き手と非利き手でどのように異なるかを検討した。また、それらの動作を開眼と視覚遮断条件下で継続的に試行したときのトレーニング効果があるか、あるとすればどのような特徴があるかを明らかにするため、操作のパフォーマンスの経日変化を解析すると共に、より適切な測定条件について詳しく検討した。本研究における実験は、昨年度と同様に実験補助に適任者が得られる連携研究者の所属する早稲田大学人間科学学術院で実施した。 本年度は、視覚遮断条件下の非利き手による箸を用いた試料移動作業時間のトレーニング効果の有無を具体的に明らかにするため、10-13日間のトレーニングを実施した。その結果、箸操作のパフォーマンスのトレーニングについては個人差が極めて大きいこと、箸操作によるトレーニング過程における箸操作の感覚系や認知機能の変動があること等から、筋放電パターンが明確に変動するか否かはまだ明確でない。
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