2008 Fiscal Year Annual Research Report
顔面表情の活動パタン解析による食事・食品評価の研究
Project/Area Number |
20500727
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Research Institution | Niigata University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
蘆田 一郎 Niigata University of Health and Welfare, 健康科学部, 講師 (10323958)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮岡 洋三 新潟医療福祉大学, 健康科学部, 教授 (10134941)
岩森 大 新潟医療福祉大学, 健康科学部, 講師 (90339961)
玉木 有子 新潟医療福祉大学, 健康科学部, 助手 (00410267)
川上 心也 新潟医療福祉大学, 健康科学部, 助教 (60410271)
大島 一郎 新潟医療福祉大学, 健康科学部, 助手 (60465466)
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Keywords | 食行動 / 食品評価 / 筋電図 / 顔面表情 / テクスチャ / 官能評価 / 動画解析 / 眼球運動 |
Research Abstract |
発達段階や健常・非健常を問わず、食事の際(食品の提示時および摂食時)に顔面表情は多様に変化すると経験的に知られているが、その定量的な解析は必ずしも十分ではなかった。本研究では、表面筋の筋電図、表情変化の動画、食事時視線移動の追跡図などをはじめとした生体情報と、食品の物理・形態的特徴および官能的評価を統合的に解析し、非言語的な食品評価法の確立を目指す。研究初年度に当る平成20年度では、「生体情報(表情変化の動画、筋電図、眼球運動)」の測定システムの確立を図った。 今回は、被験者に各種電極・センサを装着させ、あらかじめ被験者自身から聞き取っておいた「好きな・嫌いな食品」によって視覚・嗅覚・味覚の順で刺激し、生体的な応答を記録した。 表情の動画については、眉、目尻、口角といった特徴点の移動量を測定対象とした。しかし、これらの特徴点の移動は三次元的であり、厳密な測定には正面からの測定および/または適切な補正を施す必要があると分かった。加えて、特徴点を明示するためのマーカーを導入する必要がある。 筋電図については、複数の顔面表情筋をスクリーニングした結果、「笑筋(笑顔)」と「皺眉筋(しかめ顔)」の応答が著明だった。これらの筋は、体表面からでも比較的容易に同定可能で、記録の再現性も高かった。ただし、笑筋には咬筋とのコンタミネーションが認められ、咀嚼時の笑筋活動について確認が必要である。 眼球運動については、センサ装着時の微調整を更に訓練する必要性が示唆されたが、微調整が不適切な場合でも被験者の「閉眼・開眼」にはよく応答することから、同信号は刺激開始時点のマーカーとして有望であると分かった。 今後は、表情マーカーの導入と専用ソフトによる動画解析や、明確な刺激時点に基づく筋電図解析を実施するとともに、官能評価結果をも説明変数とし加えた被験食品の総合評価に繋げる計画である.
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Research Products
(6 results)