2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20500749
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
前田 正男 横浜国立大学, 教育人間科学部, 教授 (00016164)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋本 吉彦 横浜国立大学, 教育人間科学部, 教授 (60000072)
馬場 裕 横浜国立大学, 教育人間科学部, 教授 (10175549)
池田 敏和 横浜国立大学, 教育人間科学部, 教授 (70212777)
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Keywords | 図形についての豊かな感覚 / 図形の美しさ / 図形指導 |
Research Abstract |
本研究の目的は、2008年に出された中央教育審議会の答申及び同年に出された小学校・中学校学習指導要領とあわせて求められている、「図形についての豊かな感覚・美しさを感得するための指導」とはどのようなものであるかを研究することにある。具体的には次の3段階を踏んでの研究を目指していた。 1.図形についての豊かな感覚・美しさとは何かを具体的に明らかにすること。 2.児童・生徒に図形についての豊かな感覚・美しさを感得させるにはどうしたらよいのかを考えること。 3.実際の授業において、児童・生徒が図形についての豊かな感覚・美しさを感得したかどうかを実証すること。 この方針の基、初年度、昨年度、今年度と20名を上回る研究協力員(小学校・中学校・高等学校の現職教員と教育学研究科の大学院生)の協力により、研究を進めてきた。2年間の研究では、図形の美しさとは何かを究明すべく、多くの事例を取り上げて授業研究等も行いながら検討・研究を行った。その結果、児童・生徒が感得できる美しさがいくつかの型に類型化できることが段々と分かってきた。これらの成果は2編の論文にまとめられ、横浜国立大学教育人間科学部の紀要に発表されている。 最後の年である本年度は2年間で得られた5つの類型化をもとに、児童・生徒が美しさを感得できる更なる多くの事例を取り上げ、それらを授業でどのように取り上げたらよいのかという点に焦点を当てて研究を進めてきた。多くの授業指導案の作成・実践を行い、その結果、図形についての豊かな感覚・美しさを感得する指導展開の基本的な枠組みが明らかになってきた。これらの結果は論文としてまとめられ、横浜国立大学教育人間科学部紀要(教育人間科学部紀要I)に発表されている。また、これらの結果は、第92回全国算数・数学研究大会、第43回数学教育論文発表会等でも研究協力者より発表されている。尚、このようにして得られた指導展開に基づいて授業を行った結果、児童・生徒が図形についての豊かな感覚・美しさを感得したかどうかについての検証はまだ完全には完結してはおらず、今後の研究・発表に待たれるところである。
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Research Products
(10 results)