Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北澤 武 首都大学東京, 大学教育センター, 准教授 (80453033)
上野 淳 首都大学東京, 都市環境科学研究科, 教授 (70117696)
立花 宏 首都大学東京, 大学教育センター, 教授 (00163478)
加藤 浩 放送大学, ICT活用・遠隔教育センター, 教授 (80332146)
福本 徹 国立教育政策研究所, 教育研究情報センター, 主任研究官 (70413903)
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Research Abstract |
本研究では,情報リテラシーやコンピュータリテラシーを信頼性や妥当性をもって評価できる方法を求めるために,「主観調査」,「客観テスト」,「実技テスト」という3つの評価方法の関係を明らかにすると共に,それぞれの特徴を分析する. 上記で,「主観調査」とは,情報リテラシーやコンピュータリテラシーの到達度の程度を,学生の主観で回答する意識調査アンケートを指す.次に,「客観テスト」は,それらリテラシーを正答が一義的に決まる客観的な問題で評価するテストを指す.最後に,「実技テスト」は,実際にコンピュータを操作させ,データを処理させる中で情報に関わる問題解決を行い,リテラシーを測るテストである.これら評価方法を用いて,学生の能力を測定し,3つの評価方法の関係を明らかにすると共に,それぞれどのような特徴があるのか議論する.そして,3つの評価手法とレディネス調査や,教員が学期末に行う成績評価の関連を明確にする中で,学生の実態把握や単位を与える際の評価法の標準化に資する. 平成21年度は,授業評価アンケート中の項目「問10」,「問11」の「文書編集」と「表計算」に関して,それぞれ61.6%,60.8%の学生が身に付いた(5.強くそう思う+4.そう思う)と答えており,レディス調査では,関連項目の多くで5割を超えていなかったことを考えると,主観評価としては向上が見られるが,これは,実際の学生の実技を伴う課題の結果と符合していた.また,TEの項目別平均値とSEのそれとを比較すると,「問9」「難易度」を除く11項目中9項目で,TEの方が高く,教員の方が授業に関して肯定的に捉えていることが分かった.以前の本研究による調査結果から,教員の主観評価と成績評価には連関があることが分かっているから,今後は,教員の主観評価と学生の主観評価の間の相関を調べたい.
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