2010 Fiscal Year Annual Research Report
環境経営と本来業務におけるイノベーションとの関係性創出に向けた環境教育教材の開発
Project/Area Number |
20510037
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
大前 慶和 鹿児島大学, 法文学部, 准教授 (40315388)
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Keywords | 社内環境教育教材 / 参加型環境教育教材 / 環境連想ゲーム / 本来業務における環境活動 |
Research Abstract |
企業内で実施されている環境教育の現場視察、およびヒアリングにより、E-ラーニングを活用した個人対象の環境教育の限界、また地球環境問題そのものおよび環境経営・環境マネジメントシステムの知識提供を目的とした座学スタイルの集合教育の限界を認識した。個々人で取り組める教育スタイル、また短時間で多くの情報伝達が可能な集合教育は、今日の日本企業が厳しい経営環境にさらされていることもあり、本来業務遂行との兼ね合いという点で合理性がある。しかしながら、マンネリ化の弊害が否めず、教育効果も上がってこないことから、新しいスタイルの環境教育教材が求められているのである。この時、時間制約および費用制約を克服しうることが重要視される。 「環境連想ゲーム」は、約1時間でグループディスカッションや意見発表等ができるようにデザインされている。また、過度に大人数での実施は困難ではあるものの、集合教育のスタイルをとっている。このことから、時間制約および費用制約を克服することができた。また、参加者の活発なディスカッションを誘発するような運営を意図的に盛り込んでいることから、参加者に「気づき」が生じることが多く、飛躍的な教育効果の発生を確認できている。本年度もNECグループの協力の下、福島工場において「環境連想ゲーム」を用いた環境教育を社会実験として実施し、その有効性を検証してきた。こうした一連の研究の結果、「環境連想ゲーム」の基本形は本年度をもって開発終了と判断した。 なお、本年度は追加的に、NECグループにおける「環境連想ゲーム」の活用システムの検討を行ってきた。協力工場の被災および本社業務への影響から中断せざるをえなかったが、今後も継続して発展させていくこととしている。同時に、「環境連想ゲーム」のカスタマイズも継続していく。
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Research Products
(3 results)