2008 Fiscal Year Annual Research Report
脊椎動物細胞におけるDNA蛋白クロスリンク損傷修復過程の解析とその生物影響評価
Project/Area Number |
20510051
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
田野 恵三 Kyoto University, 原子炉実験所, 准教授 (00183468)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菓子野 元郎 京都大学, 原子炉実験所, 助教 (00437287)
増永 慎一郎 京都大学, 原子炉実験所, 准教授 (80238914)
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Keywords | 修復 / 生物影響 |
Research Abstract |
1) DPCs修復における除去修復系と相同組み換え系路の遺伝学的相互作用を調べるため、除去修復及び相同組み替え修復二重欠損株を作成した。主に感受性をもとに解析を行った。現時点では、除去修復系よりは相同組み替え修復に依存している可能性が示唆されている。さらに、ミスマッチ修復の種々のサブユニット遺伝子をノックアウトした細胞を構築した。これらのミスマッチ修復遺伝子サブユニットの損傷認識は、強い損傷認識特異性があることを生細胞のレベルで明らかにしつつある。 2) DPC修復が複製を伴う相同組み替えに依存していることから、DPC修復過程での複製鎖の挙動を解析することを試みてきた。Molecular Combing法を用いて解析する系の改善を行った。基礎実験として、ロングパッチ修復欠損のFEN1遺伝子破壊株を用いて酸化損傷後の複製鎖維持について解析を行い、FEN1の複製鎖維持に関わる役割を可視化することができた。 3) DPCを生み出すフォルムアルデヒドは野生株では感受性が低く、修復欠損株では感受性が高い。このことは、フォルムアルデヒドあるいはその類似化合物を制ガン剤として利用できる可能性を示唆する。そのような化合物の中で、HMTAを見い出し、腫瘍移植マウス系を用いてHMTAの制ガン剤あるいは増刊剤としての作用を確認した。また、その組織へのデリバリーシステムを開発する意味からリポソーム封入HMTAを作成した。
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Research Products
(4 results)
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[Journal Article] Usefulness of hexamethylenetetramine in combination with chemotherapy using free and pegylated liposomal doxorubicin in vivo, referring to the effect on quiescent cells2009
Author(s)
S. Masunaga, K. Kono, J. Nakamura, K. Tano, H. Yoshida, M. Watanabe, G. kahino, M. Suzuki, Y. Kinashi, K. Ono
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Journal Title
Peer Reviewed
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[Journal Article] Generation and characterization of cells that can be conditionally depleted of mitochondrial SOD22009
Author(s)
S. Takada, E. Inoue, K. Tano, H. Yoshii, T. Abe, A. Yoshimura, M. Akita, S. Tada, M. Watanabe, M. Seki, T. Enomoto
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Journal Title
Biochemical and biophysical research communications 379
Pages: 233-238
Peer Reviewed
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