2009 Fiscal Year Annual Research Report
オミックス解析によるマイクロRNAのがんにおける役割の解明
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20510184
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| Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
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Principal Investigator |
福岡 豊 Tokyo Medical and Dental University, 疾患生命科学研究部, 准教授 (30242217)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水島 洋 東京医科歯科大学, 疾患生命科学研究部, 特任教授 (50219630)
田中 博 東京医科歯科大学, 疾患生命科学研究部, 教授 (60155158)
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| Keywords | マイクロRNA / 遺伝子発現 / 肝細胞がん / マイクロアレイ |
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| Research Abstract |
本研究の目的は、肝細胞がんにおいて、網羅的遺伝子発現・臨床情報などのオミックス情報とマイクロRNA(miRNA)の発現データを統合し、がん細胞においてmiRNAが近傍の遺伝子の発現に与える影響を明らかにすることである。
平成20年度に、miRNAを中心とした様々な大きさのウインドウ中の遺伝子の平均発現量を比較するというウインドウ解析を行い、肝細胞がんではがん部と非がん部でmiRNA近傍の遺伝子の発現状態が顕著に異なることを見出した。すなわち、がん部ではmiRNA近傍の遺伝子の発現レベルがゲノム全体と異なるが、非がん部では全体と変わらない。平成21年度は、検体数を8人分増やして20人分とするとともに、そのような現象の原因について考察した。具体的には、miRNAと遺伝子の発現の相関係数を比較した。がん部と非がん部の差はウインドウ幅が小さくなるほど顕著になり、ウインドウ幅が小さい場合は、がん部で正の相関を示すものが有意に多くなった。一方、miRNAターゲット予測プログラムmiRandaによって予測されたターゲット遺伝子とmiRNAの相関係数は、がん部と非がん部で有意な差がなかった。これらの結果から、がん部においては、miRNAとターゲットの関係は正常であるが、miRNAの発現に異常が生じている可能性が示唆された。
現在、近傍遺伝子との相関係数が有意に異なるmiRNAを選定し、miRNAの発現に関して詳しく検討している。
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