2008 Fiscal Year Annual Research Report
東アフリカ沿岸地域におけるジェンダー観と生活史研究-女性の「語り」を通して-
Project/Area Number |
20510230
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
竹村 景子 Osaka University, 世界言語研究センター, 准教授 (20252736)
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Keywords | ライフヒストリー / スワヒリ地方 / スワヒリ語諸変種 / イスラーム / ジェンダー |
Research Abstract |
本年度は個人による地域調査を展開した。これに当たり、研究協力者として、大阪大学外国語学部非常勤講師の井戸根綾子氏と、東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所共同研究員の宮崎久美子氏の2人も現地調査を行なった。竹村はタンザニア連合共和国のザンジバル島およびペンバ島において、井戸根はケニア共和国のラム島において、そして宮崎はザンジバル島においてそれぞれ女性のライフヒストリー収集に当たった。各人が対象地域において、女性のオーラルヒストリーの収集にとって適当な調査地点を広く踏査し、生活誌の記述、政治経済活動や社会活動、宗教との関わり方などの特徴把握に努めることを目的の1つとしていたが、イスラームとの関わりや結婚生活の実態、および政治との関わりもある程度把握することができた。ライフヒストリーの聞き書きに当たっては、調査対象となった女性たちが日常的に用いているスワヒリ語変種で話してもらっており、その意味で、言語学的および社会言語学的な価値もある資料となっていると思われる。竹村は特に1964年のザンジバル革命に着目し、この前後から政治活動に関わった女性にインタビューを行なった。井戸根は、2007年のケニア大統領選挙が「辺境」であるラム島の女性たちにどのような影響を与えたのかに着目し、選挙活動時の女性たちの意識について特にインタビューを行なった。宮崎はザンジバル島の農村部で生きる女性の半生がどのようなものであったのかについて、詳細なインタビューを行なった。これら調査の成果は各人の論文でまとめている。
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Research Products
(9 results)