2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20520145
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Research Institution | Mukogawa Women's University |
Principal Investigator |
森田 雅子 Mukogawa Women's University, 生活環境学部, 教授 (40249503)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横川 公子 武庫川女子大学, 生活環境学部, 教授 (50090923)
北村 薫子 武庫川女子大学, 生活環境学部, 講師 (80319855)
矢田部 愛 武庫川女子大学, 生活美学研究所, 助手 (30454747)
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Keywords | 食玩 / 地域デザイン / マスメディア / 大宅壮-文庫 / アニミズム / お土産 / ミニチュア / 生活財 |
Research Abstract |
平成21年度は主に以下の4項目にわたり、分析を行なった。(1)文献資料・写真資料・雑誌ジャーナリズム調査(2)実物図像資料分析・情報・資料の整理・加工評価分析等(3)ヒヤリング調査・フィールド調査(出雲大社、東京秋葉原、大阪日本橋、欧州ローマ、パリ、バルセロナ、ヘルシンキ)(4)アンケート調査・インタビュー調査(モニター募集)。インターネットを介してのアンケート調査では、モニター募集も行なった。その上にデプスインタービューやKJ法、SD法による食玩図像の好ましさに関する統計学的手法の分析を通じて、食玩や類似生活財の特質を探った。 さらに食玩のルーツをたどる調査過程で、ミニチュア、オマケとの類縁性は明確になり、オマケは神さまの「おうつり」であるお宮笥(みやげ)や、旅の思い出と証であるお土産(みやげ)に通じるという仮説を検証した。アニミズムに没入している日本人の日常生活観に加えて、異なる宗教圏であるヨーロッパ(ローマ)での「巡礼の証」、お土産、ミニチュア、ひいては食玩事情の比較実態調査を行なった。異文化間を通底するアニミズムと贈与交換論的要素の抽出、食玩元型、オタク文化波及の可能性を検討するため宗教施設における巡礼事情や名所における観光状況をフィールドした。その結果日本食玩フィギュアの現地販売店や、アニメや漫画グッズ専門店で日本発「オタク」文化の波及を確認できただけでなく、食玩(チョコエッグ)の元型らしきフェレーロ社製「キンダーソールプレーザ」のサンプル収集に成功した。 食玩というコレクション・トイには所有・収集・格納・「ごっこ遊び」・ノスタルジア・ディスプレイ・ギャンブル・招福機能などがある。食玩や類似生活財には様々な好ましいジャンルの図像が立体で縮約されていることが多く、個々のコレクターの経済力の許す範囲内で、日常茶飯の中に憧憬に浸る時間を与えてくれる。
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Research Products
(6 results)
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[Presentation] 地域デザインと食玩2010
Author(s)
横川公子
Organizer
道具学会 2009年度研究発表フォーラム
Place of Presentation
宝塚造形芸術大学東京新宿キャンパス4階403教室
Year and Date
2010-01-09
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