2008 Fiscal Year Annual Research Report
中国語および韓国語を母語とする日本語学習者の共起表現の習得に関する比較研究
Project/Area Number |
20520468
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Research Institution | Reitaku University |
Principal Investigator |
玉岡 賀津雄 Reitaku University, 外国語学部, 教授 (70227263)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮岡 弥生 広島経済大学, 経済学部, 准教授 (10351975)
林 〓情 山口県立大学, 国際文化学部, 准教授 (30412290)
酒井 弘 広島大学, 教育学研究科, 准教授 (50274030)
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Keywords | 日本語教育 / 共起表現 / 慣用句 / オノマトペ / 中国語母語話者 / 韓国語母語話者 |
Research Abstract |
日本語学習者の言語習得に何が最も貢献しているかについては、多くの関心が寄せられている。本研究は、日本語学習者の共起表現の習得に何が影響しているかについて、中国語母語話者と韓国語母語話者を対象に比較研究を行うものである。本研究は、中国語母語話者と韓国語母語話者の日本語学習者を対象として、まず語彙と文法の知識のどちらが共起表現の習得に強く影響しているかを明らかにした上で、共起表現の理解が総合的な言語理解(聴解と読解)にどのくらい貢献するかを明らかにすることを目的としている。共起表現として、本研究では慣用句とオノマトペの二種類に焦点を置くこととした。本研究の実施初年度に当たる平成20年度には、日本語学習者の総合的な日本語能力および共起表現のテストを作成し、これを中国の西安外国語大学で日本語を専攻とする学生(3年生と4年生)に対して実施した。このデータを構造方程式モデリング(Structuring Equation Modeling:SEM)の手法によって分析した。その結果、慣用句には語彙知識の影響が認められた。それに対してオノマトペは語彙とは直接の影響は見られず、慣用句の影響が見られた。つまり、語彙→慣用句→オノマトペという順序での影響関係が見出された。 この結果について、またSEMによる日本語習得研究の分析手法に関して、研究代表者がワークショップを企画し、この手法を広めるとともに様々な専門分野の聴衆からコメントを得た。韓国語については、ニーパスを利用してオノマトペと共起する動詞を調査した。
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Research Products
(22 results)