2009 Fiscal Year Annual Research Report
多読による基礎英語力の伸びと到達度シミュレーション
Project/Area Number |
20520512
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Research Institution | Ishinomaki Senshu University |
Principal Investigator |
日野 博明 Ishinomaki Senshu University, 経営学部, 教授 (00189797)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大縄 道子 石巻専修大学, 経営学部, 准教授 (80336502)
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Keywords | 多読 / 基礎英語力 / 到達度シミュレーション / 項目反応理論 / アクション・リサーチ |
Research Abstract |
今年度は、前年度に引き続き、約500冊の多読資料の整理と前年度読資料の評価の見直しを行った。これは、多読による成果を正確に記録するためには欠くべからざる行程であり、すべてをエクセル上に登録し、コード番号を振った。このコード番号をバーコード化して、それぞれの資料に貼り付けた。以後は、バーコードリーダーによりバーコードを読む事で記録に残す事ができ、手で記録するのに比べてはるかに効率的となる。 多読授業の際には、教材は、手持ちの資料と多読学会から借り受けたものと前年度と今年度購入して整理できたものを使った。多読自体は、学生もそれほどの違和感も無く読み進め、そのデータを記録として保存してある。前年度の紙が主体の記録に対し、今年度はExcelのファイルに記録したため、各種の解析に利用しやすくなっている。授業日数、多読に使える時間の違い(10~90分)もあるが、3千語~30万語程度を1年間で読んでいる。単年度では、貸し出し等を行っても、多読だけに専念できないわけであるから、この程度を読むのが精一杯と考えられる。この中でどれだけの変化があるのかをどのように数値化していくかの検討を行っている。 また、読書傾向、英語に対する姿勢についてのアンケートも行ない、それぞれの特性を使ってマトリクスを作り、それぞれの学生の特徴的なものを見出していく予定である。 英語力を判定するために、TOEIC Bridgeテストを参考にした模擬テストを前期初めと後期の最終週に行った。今回は異なる問題を使ったが、項目反応理論の考え方を導入すれば、異なった問題でも、学生の英語力の伸びを測定できるものと考える。このために、新たに項目反応理論についての詳細な検討を始めている。また、2回程度のテストでは、学生の英語に対する変化が読み取りにくいため、これに対するアクション・リサーチなどの対処法の検討を始めた。
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