2009 Fiscal Year Annual Research Report
オーストリア第一共和国史とオーストロ・マルクス主義に関する研究
Project/Area Number |
20530167
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
上條 勇 Kanazawa University, 経済学経営学系, 教授 (70113545)
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Keywords | オーストリア / オットー・バウアー / オーストロ・マルクス主義 / SPO / リンツ綱領 / 7.15事件 / オーストリア第一共和国 |
Research Abstract |
平成21年度の研究の経過と成果は箇条書き的に示すと、以下のとおりである。 (1)前年度に引き続き、海外文献資料調査研究(議事録、新聞記事、書簡等の第一次文献資料の調査研究)をウィーンとアムステルダムにおける研究所等で実施した。文献資料が当初に想定した以上に膨大であることがわかり、特にデジタルカメラによる貴重資料の写真撮影は数多くの成果をあげたものの、未完に終わった。 (2)前年度の拙稿「オットー・バウアーとSPOリンツ綱領」の続編である論文「オーストロ・マルクス主義の危機-7.15事件とSPOの党内論争」(『松山大学論集』第21巻第4号、2010年3月)を作成し発表した。 (3)「オットー・バウアーとオーストロ・マルクス主義」に関する文献目録の一環として、上記の海外文献資料調査研究を踏まえ、バウアーのK.カウツキー宛ての手紙(アムステルダム国際社会史研究所所蔵)リストを作成した。 (4)上記バウアーのカウツキー宛ての手紙(多くは手書き)を解読する作業を開始した。 (5)上記解読作業に関連して、平成22年3月29日に開催されたポスト・マルクス研究会の折に、倉田稔、黒滝正昭の2氏と相談・打ち合わせの機会を特別に設けた。 以上、海外文献資料収集の積み残し分を除いて、平成21年度の研究は概ね妥当な成果をあげた。
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Research Products
(1 results)