2010 Fiscal Year Annual Research Report
子どもの被受容感を育てる心理教育プログラムの開発と効果測定
Project/Area Number |
20530627
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
伊藤 美佳 山梨大学, 保健管理センター, 講師 (30402019)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉山 崇 神奈川大学, 人間科学部, 准教授 (40350821)
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Keywords | 心理教育プログラム / 被受容感 / 被拒絶感 / 認知行動療法 / 教育支援センター / 対人関係効力感 / 社会的スキル |
Research Abstract |
本研究の目的は、小・中学生を対象に「人に支えられている実感(被受容感)と支えてもらえる期待(社会的自己効力感)」を育てる心理教育プログラムの構築とプログラムの効果量、効果持続性を検討するための測定ツールの改定・開発を行うことにある。今年度は過去2年間の研究で開発した通常学校に通う児童生徒対象の心理教育プログラムを教育支援センターで実施可能なプログラムへと内容の再構成を行った。その後、教育支援センター通室児童生徒(12名)を対象に授業において実施し、プログラムの効果量及び効果の持続性(プログラム実施前後、1ヶ月、3ヶ月経過後)を検証した。検証の際には、本研究で改訂・開発した測定ツールを使用した。児童生徒が寄せた心理教育プログラムへの回答を分析した結果、プログラム内容のわかりやすさやプログラムへの関心の高さが確認された。 また、本心理教育プログラムは、恒常的に学校教育カリキュラムにおいて現職教員が実施可能なプログラムになることを目的に開発を進めており、その目的から今年度は小・中学校教員と心理教育プログラム内容を再検討し心理教育プログラムを完成させた。このほか、昨年度小・中学校で実施した心理教育プログラムの効果持続性についてプログラム実施後から3ヶ月、半年、1年にわたり継続的な検証を行った。なお、本研究で改定した児童生徒対象の被受容感・被拒絶感尺度は学術学会大会での公表および学術誌への寄稿の用意を進めている。本研究の目的にある子どもの被受容感を育てる心理教育プログラム開発という点では当初の目的は概ね達成できたと言えよう。今後はさらに心理教育プログラムの実施効果を検討する中、プログラムの精度を高めていく必要がある。
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Research Products
(2 results)