2009 Fiscal Year Annual Research Report
児童・生徒の内在化・外在化問題行動のリスク要因および保護要因に関する研究
Project/Area Number |
20530629
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
藤生 英行 University of Tsukuba, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (40251003)
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Keywords | 内在化問題行動 / 外在化問題行動 / 教師評定 / 生徒自己評定 |
Research Abstract |
本年度においての主たる研究成果は,教師評定用うつ尺度を完成させ,外在化問題行動と内在化問題行動測度(教師評定,生徒自己評定)間の関連を検証することで,外在化問題行動と内在化問題行動間の共通要因などを明らかにした。以下のような方法をとった。 被験者:A県2つの公立中学校の1~3年生計621名(男子334名,287名)とその担任17名 質問紙1)反抗挑戦性障害(ODD)に関する項目群(8項目,4件法) 2)行為障害(CD)に関する項目群(9項目,4件法) 3)注意欠陥多動性障害(ADHD)に関する項目群 4)非情緒性(CU)に関する項目群 5)外在化問題行動に関する自己評定測度 6)内在化問題行動に関する自己評定測度 手続き:生徒回答質問紙は3回に分け,ホームルームなどの時間を利用してクラス毎に実施した。回答は記名式とし,回収後担任によって封をされた。実施要領については,事前に文書で各担任に示した。 結果 各測度の信頼性が認められたため(藤生他,2006,2007),各測度間の相関を検討した(Table1)。また,すべての測度を因子分析(主因子)にかけたところ,初期解の第1因子の寄与率は41%であった。両者に共通する点があると考えられる。ちなみに,固有値1以上は3因子あり,バリマックス回転後第1因子は内在化,第2因子は自己評定の外在化,第3因子は外在化の教師評定であった(回転後3因子までで寄与率57%)。第1因子負荷量が高いことから,外在化問題行動と内在化問題行動との間には共通する要因が存在することが明らかとなった。
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Research Products
(5 results)