2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20530644
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Research Institution | Niigataseiryou University |
Principal Investigator |
橘 玲子 Niigataseiryou University, 大学院・臨床心理学研究科, 教授 (00018384)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
運上 司子 新潟青陵大学, 大学院・臨床心理学研究科, 教授 (00440462)
真壁 あさみ 新潟青陵大学, 看護福祉心理学部, 准教授 (20290067)
村松 公美子 新潟青陵大学, 大学院・臨床心理学研究科, 教授 (60339950)
佐藤 忠司 新潟青陵大学, 大学院・臨床心理学研究科, 教授 (90440461)
浅田 剛正 新潟青陵大学, 大学院・臨床心理学研究科, 助教 (10521544)
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Keywords | 保育士のストレス / ストレスコーピング / 絵本 / 保育所訪問 / 保育士へのコンサルテーション / 行政参画 / 子ども発達 / 直接観察 |
Research Abstract |
研究の主目的は保育士へのコンサルテーション活動に関する研究である。 (1)保育士のおかれている職場環境やストレスの調査。この調査の一部は村松による指導で、修士論文「保育従事者におけるバーンアウトとコーピングに関する検討」(田中紀衣)としてまとめられた。被検者はS市から229名、N市から259名で、この結果、バーンアウト例は未婚者に多く、また20歳から30歳代と保育士の若年層に多く見られた。保育者全体で見ると、バーンアウトに陥っている率は約22%であり、バーンアウト傾向まで入れると52%となり、約半数の保育士が心理的負担を抱いていた。この背景には近年保育士に求められる専門的な仕事の過重が推測されるが、今後、保育士の具体的なストレス状況の調査と、その支援策を考える必要があろう。 (2)保育士への絵本の情報提供と子どもの理解。橘が新潟青陵大学院「臨床心理学研究」2巻に「S市における子育て支援に関する保育士への臨床心理学的援助」の中に一部まとめた。この活動は三条市と合同で、保育士のレベルアップをねらって行った。面接や質問紙による調査によると、絵本の情報やその購入は保育士個人の関心に帰されている。読み聴かせは保育活動として意義を認めてはいるものの、絵本の多様性、絵本による子どもの創造面や情操面、感情面の発達に保育士から関心は十分とは言えなかった。今回の企画は、出席した保育者のほぼ90%以上の受講者が満足と興味を示したが、現実には限られた保育者で支えられている現状といえる。 (3)保育カウンセリング。22年度に予定された活動であったが、行政からの依頼により本年度から実施された。保育所への訪問と子どもの直接観察、コンサルテーションが14箇所の保育所と2回の訪問により実施された。保育士からは高い評価が得られ有効な活動であると言える。
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Research Products
(2 results)