2010 Fiscal Year Annual Research Report
戦後山形県における地域教育実践の展開過程に関する総合的調査研究
Project/Area Number |
20530683
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Research Institution | Miyagi University of Education |
Principal Investigator |
臼井 嘉一 国士舘大学, 文学部, 教授 (50151866)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土屋 直人 岩手大学, 教育学部, 准教授 (10318751)
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Keywords | 教育方法 / 生活綴方 / 生活認識 / 地域教育実践 |
Research Abstract |
本年度は第1に山形の生活綴方教育実践史の概括とその特質をまとめること、第2に山形の地域教育実践を特質づける東北の北方性教育運動の研究史を三つの視点((1)作文と教育分科会、(2)学校と教育分科会、(3)国民と教育分科会)から整理すること、第3に4人の教師から、東北の地域教育実践史とその特徴について聞き取り調査を実施するという三つの課題を設定した。 本年度の調査・研究のまとめは以下のとおりである。 第1部:研究論文 (1) 戦後山形県における「北方性教育運動」の継承 (2) 北方性教育運動と「教科の思想」-劔持清一のとらえ方の分析- (3) 山形県児童文化研究会と土田茂範の「生活綴方」教育 第2部:聞き取り調査記録 (1) 鈴木輝男氏ヒアリング、(2) 下山敏勝氏ヒアリング、(3) 千葉努氏ヒアリング 第3部:著作目録 (1) 劔持清一著作目録、(2) 土田茂範著作目録 第4部:東北民教研略年表 以上のような成果によって、本研究の主題である北方性教育運動としての山形の地域教育実践の特質が、教室における生活教育実践、学校全体の生活教育実践、地域と学校との交流による実践を踏まえて浮き彫りにされ、さらにここから「生活認識」をベースとするカリキュラム全体の教育方法意識にささえられた教科教育実践の位置と意義も明らかになっており、ここに今年度の研究的意義があるといえる。
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Research Products
(5 results)