2008 Fiscal Year Annual Research Report
高等学校における学習の評価の実態把握と改善に関する研究
Project/Area Number |
20530710
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Research Institution | National Institute for Educational Policy Research |
Principal Investigator |
工藤 文三 National Institute for Educational Policy Research, 初等中等教育研究部, 部長 (30231096)
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Keywords | 教育学 / 教育評価 / 高等学校 / 指導と評価 |
Research Abstract |
平成21年度は、高等学校における学習の評価の現状と課題を把握することをねらいに研究を進めてきた。高等学校における学習の評価の現状把握については、次のような前提条件を設定することとした。 ア 高等学校においては、生徒の実態や特性が多様であり、それに応じて指導内容や方法についても多様な工夫が求められている。それに伴い評価の在り方も多様なものとなっていること。 イ 学科や課程の特性に応じて様々な教育課程が編成されており、それに伴って例えば単位制における評価の在り方のように独自な工夫が求められることがあること。 ウ 教科・科目の特性と評価の在り方についてである。例えば専門学科における実技を含む学習に対する評価や学校設定教科・科目における評価については、それぞれの特質に応じた工夫がなされていること。 エ 学校内における評価の進め方については、各学校ごとに進められている実態があること。 オ 高等学校においては、単位の認定について各学校の実態に応じた取り組みと工夫がなされていること。 また、評価の改善を進める上の課題として次の点があげられる。 ア 学習の評価については、その手続き、方法等に関わる用語の用い方も含めて経験的に処理されている部分が多く、今後は評価にかかる枠組みの理解と共有化を進める必要があること。 イ 学習の評価の課題は、学習と指導の改善に生かす機能を高めること、評価の客観性、信頼性を高めることの2点にあり、この観点から整理を進める必要があること。 ウ 高等学校教育の質の向上、学校評価及び学校改善の充実の観点からも評価の改善を進める必要があること。
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