2010 Fiscal Year Annual Research Report
判決書を活用した人権教育としての市民性育成教育に関する日韓の授業研究
Project/Area Number |
20530833
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Research Institution | Joetsu University of Education |
Principal Investigator |
梅野 正信 上越教育大学, 大学院・学校教育研究科, 教授 (50203584)
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Keywords | 判決書教材 / 人権教育 / 市民性育成教育 / 社会科教育 / 総合学習 / 法教育 / 学校関係訴訟 / 教員研修 |
Research Abstract |
本研究では、児童・生徒に期待される市民性の育成に関わり公的判断の確認と理解を促進する学習過程を重視する人権教育としての市民性育成教育に関する日本と韓国の研究者・教育者(授業者)による授業開発研究として、児童・生徒の市民性の基礎となる良識的判断を学ぶ教材として一定の評価を得た判決から教材(判決書教材)を作成し授業を開発・実施した。 判決書教材の対象は、国際的及び国内における人権教育の進展をふまえ、児童虐待、いじめ、セクハラ、ネット上の名誉毀損、ハンセン病、水俣病、戦後補償裁判など、身近な問題から社会的課題に至る諸課題について日本の判例を用いた教材開発を行い、同一の判決書教材を日本と韓国の研究者・教育者(授業者)によって両国の小中学校(日本では高校)で授業化し共同的授業研究に取り組んだ。 最終年度となった平成22年度は、一年をかけて日韓の実戦車と連絡を取り、実践的授業の補足や文章化し、各自の実践・総括文章を相互に点検し、最終的に、12月23日から29日にかけて、韓国とソウルで最終確認・検討会を開催した。 2010年7月4日には、「判決書を活用した日韓授業開発研究-いじめ事件判決の教材・授業研究-」の表題で、日本国際理解教育学会第20回研究大会において自由研究発表を行うと共に、関連する雑誌論文の掲載、著書刊行を行った。 科研は本年度で終了したが、今後は、日本韓国中国台湾との授業開発に発展させていきたい。
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Research Products
(9 results)