2008 Fiscal Year Annual Research Report
ホリスティック教育学の観点による日本のシュタイナー学校の実践事例に関する研究
Project/Area Number |
20530862
|
Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
吉田 敦彦 Osaka Prefecture University, 人間社会学部, 教授 (20210677)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今井 重孝 青山学院大学, 文学部, 教授 (80160026)
西平 直 京都大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (90228205)
|
Keywords | 教育学 / シュタイナー学校 / ホリスティック教育 / 総合学習 / 道徳教育 / 持続発展教育 / ユネスコ・スクール |
Research Abstract |
1.現地調査・資料収集・集中討議:日本のシュタイナー学校の先進事例について、あしたの国シュタイナー学園(千葉県・5月)、賢治の学校ヴァルドルフシューレ(東京都・7月)、シュタイナー学園(神奈川県・8月および2月)、京田辺シュタイナー学校(京都府・毎月2回定例および9月集中)において現地調査・資料収集を行った。とりわけ、8月19日〜20日には、全国のシュタイナー学校6校の教員たちと合宿形式で先進事例についての集中的な検討を行った。その成果の一部は、下記の「雑誌論文(吉田・纐纈)」において公表した。 2.シュタイナー教育の「生きる力」に関する基礎研究:立命館大学(6月)において研究協力者(井藤元・河野桃子ほか)を招いて研究打ち合わせを行い、美的芸術教育や個性・自由教育の分野での基礎研究をすすめた。その成果の一部は、研究代表者・分担者3名が司会・指定討論者をつとめた奈良女子大学でのコロキウム発表(下記の「学会発表(吉田・今井・西平)」)、雑誌論文(井藤)、学会発表(河野)で公表した。 3.以上の調査・研究の成果を、公教育カリキュラムと対照させる検討を行い、次の3点が重要な主題となることが明らかになった。第1は、「持続発展教育(ESD)」および「ユネスコ協働学校プロジェクト」が、公教育とシュタイナー学校カリキュラムの連携の焦点となること。第2に、高等部の最終学年で行われる「卒業プロジェクト」、「卒業演劇」が、総合学習・特別活動の集大成的な意義をもち、研究対象として重要であること。第3は、日本のシュタイナー学校は一昨年から高等部卒業生を送り出しており、また、ドイツと北米におけるシュタイナー学校卒業生に関する調査研究の成果も最近公刊されたことが判明したので、卒業生を対象とした本格的な調査を本研究の柱の一つとすべきであること。来年度においては、特にこの3点を中心に更なる研究を進める。
|
Research Products
(5 results)