2011 Fiscal Year Annual Research Report
行動障害を示す発達障害児童への対応に焦点を当てた教員研修プログラムの開発
Project/Area Number |
20530877
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
野呂 文行 筑波大学, 人間系, 准教授 (30272149)
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Keywords | 保育者研修 / 行動障害 |
Research Abstract |
研究目的:本研究は、保育園・幼稚園を中心として、行動障害を示す発達障害のある幼児への対応方法について、保育者や幼稚園教諭への研修プログラムを開発し、その成果について、行動観察を中心として、実証的に検討することを目的としていた。今年度は、本プロジェクトの最終年度として、以下の2点を目的として、研究を実施した。(1)研修プログラムに参加した、保育者を対象にフォローアップ調査を実施して、現在の状況について聞き取り調査を実施し、研修プログラムの長期的な効果について検討する。(2)担当保育者が研修プログラムに参加するだけでは十分に行動変容が見られない幼児については、外部支援者がより積極的に保育場面に介入することによって、幼児の行動改善を促すとともに、外部支援者との協働的な支援経験が、保育者に与える効果について検討することを目的とした。研究方法:(1)平成21年度に実施した保育研修プログラムに参加した保育者のうち、協力を得られた2名の保育者に対して、面接調査を実施した。主たる質問内容は、「研修内容で現在も役立っている内容は何か」「研修プログラムにおいてどのような点の改善が望まれるか」などであった。(2)研修のみでは行動改善が困難であった幼児が在園する保育園において、外部支援者として定期的なケース会議の実施を提案し、そこに大学院生が参加するとともに、保育場面の記録を取る援助を実施した。研究結果:(1)フォローアップ調査では、記録の付け方や意図的な集団遊びの設定など、研修プログラムの主要部分については、2年間が経過後であっても、保育場面で活用しているという回答を得た、(2)ケース会議の実施と保育記録収集の援助を行うことで、行動障害の改善が困難であった幼児において、顕著な行動改善が確認できた。
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Research Products
(4 results)