2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20540008
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
越谷 重夫 Chiba University, 大学院・理学研究科, 教授 (30125926)
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Keywords | 表現論 / 有限群 / ブルエ予想 / ブロック / 森田同値 / 導来同値 |
Research Abstract |
研究代表者越谷重夫は、今回の研究課題に関連して、今年度ブルエ予想に関する以下のような結果を得た。有限群のモジュラー表現論においては、ブロックという非常に重要な概念がある。ブルエ予想とは「考えている有限群のブロックの不足群がアーベル群である場合には、もともとのブロックと、より小さい部分群のブロックであるブラウアー対応と呼ばれているものの間に、大変重要な関係・類似があるのではないだろうか?より正確にいうと、この2つのブロックの間には、導来同値があるのではないか?」ということであった。今回、研究代表者は、連携研究者の一人である功刀直子(東京理科大学理学部第一部)との共同研究において、巡回群の不足群を持つブロックにおける自明なソースを持つ直既約加群について、考察を進めた。これは、研究課題のブルエ予想を解くための戦略の一部として大変役立つものである。実際、重要な散在型有限単純群の一つである・ヤンコ一第4群J4対してブル工予想が成立することが証明できたが、その際、非常に大きな有力な道具であった。この結果は、ドイツ学術雑誌Mathematische Zeitschrift(Springer)に受理され・すでにそのWeb上に掲載されている。 また、2008年8月にアイルランド国立大学メヌースMaynoothで開かれた研究集会「Duality andInvolutions in Representation Theory」に招待され、ブル工予想に関して得られた結果について1時間の招待講演を行った。その他、京都大学数理解析研究所、イギリス・アバディーン大学などで、ブルエ予想に関して得られた結果を発表した。
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