2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20540008
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
越谷 重夫 千葉大学, 大学院・理学研究科, 教授 (30125926)
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Keywords | 表現論 / 有限群 / ブルエ予想 / ブロック / 森田同値 / 導来同値 / アルペリン予想 |
Research Abstract |
研究代表者 越谷重夫は、今回の研究課題に関連して、今年度ブルエ予想に関する以下のような結果を得た。有限群の表現論とは、かなり抽象的である群、有限群の様子を、具体的により理解し易い行列の言葉で表現してみよう、という所から出発している。特にその中でもモジュラー表現論と呼ばれる分野で、現在非常に重要と思われている予想「ブルエ予想」が今回の中心課題である。これは、考えている有限群のブロックに付随している不足群が可換群である場合には、その元のブロックと、対応しているブラウアー対応子であるブロックとが非常に似ているのではないか、より詳しく言うと導来同値になっているのではないか、というのがその予想である。今回、研究代表者は吉井豊との共同研究において、考えているブロックのカルタン行列の固有値を用いて、このブロックが主ブロックで不足群が可換3群である場合についてその特徴付けを行った。結果として、ブルエ予想が成立している場合の部分的考察となった。また、イギリス・アバディーン大学の2人の研究者R.ケサールとM.リンケルマンとの共同研究で、考えているブロックの不足群が位数8の可換群である場合について、弱い形ではあるがブルエ予想を完全に解いた。同時にアルペリン予想も解いた。これはブラウアーの問題の35年ぶりの新しい結果である。またスイス・連邦工科大学ローザンヌ、イギリス・ロンドン市大学、カナダ・バンフの国際研究所におよび京都大学数理解析研究所、招待講演を行った。
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Research Products
(6 results)